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*
「いや、Aちゃんのことは信じてるよ？
俺が言ってるのはそこじゃなくて、
言い寄ってくる男共をさ、」
「そんなこと言ったら私の方が心配ですよ。
洋平さんの方がよっぽどモテるのに」
「俺はこういう職業だからいいの！」
「え、洋平さんばっかりズルい」
「ふははっ、バンドマンですから。
モテてなんぼですし。」
そう言って笑いながら
「他に男が寄り付かない方法ねー」なんて
ブツブツ呟いてたかと思うと
なにかを閃いたのか、「あ、そうだ！」って
首筋に軽くキスしてきて。
「ねえ、Aちゃん。
しばらく消えないキスマークと腕時計、
どっちがい？」
「もちろんキスマークは見えるとこに付けちゃうけどー」
なんて、ちょっと意地悪く笑ってる。
ああ、もう、確実に確信犯じゃないですか。
腕時計って私に言わせる気でいますよね？
最近はもう私だって
洋平さんの手口、分かってきてるんですからね！
「・・・どっちもダメです！」
「ふはっ、やっぱダメかー！」
そう言って、
今度はいつものニカッとした顔で笑うから
なんかもうほんと・・・、
洋平さんって憎めない人だなあって思って。
「・・・分かりました、腕時計で。」
「え、いいの！？」
「ただし、別の腕時計にしてください」
「えー？Aちゃん、分かってる？
高いから意味あるんだよ？」
「・・・高すぎてドン引かれますよ」
「じゃあ丁度いいじゃん！
俺が安心したいだけだから、とにかく着けてよ」
そう言われるのと同時に
洋平さんの手にあった腕時計が
するっと手首に通された。
「わ、手首ほっそ！バンドの部分、
Aちゃんの手首に合わせないとだねー」
一気にご機嫌になった洋平さんから
ほっぺにちゅうされて。
ああ、なんで洋平さんのこと
憎めないなんて思っちゃったんだろ。
結局いつも洋平さんの思い通りで。
惚れた弱みって、
こういうことをいうのかな。
だとしたら
私は永遠にこの人には敵いそうにない。
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叢雲(プロフ) - うさとーくさん» ご覧いただきありがとうございます。オトナ作品ですのでログイン後に検索してください。また、マイページの設定でご自身の年齢設定、検索の表示も確認してみてください。 (2018年8月28日 18時) (
レス) id: b51fbc666b (このIDを非表示/違反報告)
うさとーく(プロフ) - Under Groundで検索したら出てくるでしょうか？（；＿；) (2018年8月28日 12時) (レス) id: d19724bb2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：叢雲
| 作成日時：2018年6月22日 0時
