あなたと私、ときどきあの子。【やすば】 (ページ16)

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気持ちページ16

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すばると別れて席に着くとしばらくして入ってきた章大。

｢おはよ｣

｢おはよー｣

挨拶を返すと、前の席に座った章大は振り返ってスっと目を細めた。

｢どうしたん？｣

ころころ表情が変わる彼の珍しい無表情に首を傾げると、ハッとした様子で表情を崩した章大は小さい声でなんでもないと呟く。

午前の授業が終わって章大と食堂へ向かった。

何を食べようかと話している時も午後の授業について話している時も心做しか彼の表情は重い。

体調でも悪いのかと思いつつラーメンの食券ボタンを押した私は自分の番号が呼ばれるのを待つ。

トレーを持って、カウンターに並んで座った。

｢あのさ、土日ってさ、｣

｢あぁ！ほんまごめんな練習行かれへんくて！！ちょっとどうしても外されへんかってん、｣

｢あ、うん、別にいいんやけどさ、｣

言われるまですっかり忘れていた土日の練習のこと。

それで少しテンションが低いのか、と1人で納得してチャーシューを口に入れる。

｢わたしもいいかな？、｣

｢うん、こっち座り？｣

｢、どうぞ！｣

そんな空気の中に現れた可愛いあの子。

章大が自分の隣に彼女を誘導して柔らかく微笑むからテンションの低さは私のせいだったのかもしれない。

楽しげに談笑する彼らから目線を逸らして麺を啜った。

章大の眩しい横顔が視界の隅に揺れる。

君は私に見向きもしないで可愛いあの子に一直線だ。

｢おら、俺の場所空けろや｣

｢は？急に来といてなんなん、空けてくださいやろ｣

｢とか言いつつ空けてるやん。ツンデレか｣

｢うるさいわ笑｣

俯いていた私の隣に座ったのはすばる。

トレーを置いてガタガタと乱暴に椅子に座ると溜息をつきながらこっちを見て一言。

｢お前もっとさ、パスタとか女らしいもん食われへんのか｣

｢すばるやってオムライスとか、もっと男らしいメニュー頼まれへんの？｣

｢シバくぞ｣

スプーンでふわふわの卵を頬張ったあなたは私と同じ気持ちでここにいるの？

それとももっと酷い？

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