あなたを好きになるわけがない【JK】 (ページ27)

今日:32 hit、昨日:10 hit、合計:52,771 hit

27.宣戦布告ページ27

JK side

JK「ねえ、そこにいるんでしょ。チェ・ヨンジュン。」

あえて男のいる場所は見ないで、前を向きながら問いかける。

JK「まさかバレてないとでも思ってるの？そんなに気配丸出しなんだから、バレるに決まってるじゃん。」

YJ「そりゃあ、気配隠してないですし、ね。」

JK「なにが目的なの？」

近くの塀から姿を現したTXTのトップの側近、チェ・ヨンジュン。

裏世界では、銃の腕はトップ10に入る程だと言われている、実力者だ。

若くしてこの世界に入ったが、すぐに名を知れ渡した。

他組が他組のトップに近づくことなんて、抗争のときしかない。

なにを企んでいるのか。

YJ「あの女、あんたのなんだろ？」

JK「だから？もしかして、狙ってるとか言わないでよね？」

YJ「別に俺が狙ってる訳じゃねえ。うちの頭が、欲しいんだってよ。」

JK「は？」

TXTの圧倒的トップ、カン・テヒョン。

数年前、ある組の組長を撃って殺した張本人だ。

俺は、Aについて調べたときに知ってしまった。

Aの父親が、その殺された組長だということを。

Aの口から直接聞いたわけではないけど、いつか言ってもらうつもりだった。

Aの父親を殺した奴がAを狙ってるって？

JK「どこから知ったんだ、そいつについて。」

YJ「さあ。俺も最近言われて、詳しいことは知らないですし、名前も顔も。命令されたんです。見張ってこいと。」

JK「じゃあ伝えておいてくれないか。」

俺の女を渡すつもりはない。

たとえTXTの頭でも、奪えないようにしてやる。

JK「お前なんかに渡す女じゃねえってな。」

YJ「どうせそう言われると思ってたよ。まあうちの頭には諦めるように言っときます。」

JK「それが一番いいんじゃない？」

YJ「でもあんた知ってるでしょ？うちの頭、欲しいものはとことん手に入れる努力をするって。あの女に何しでかすか分からないから、奪われないように気を付けたほうが良いですよ。」

JK「当たり前。ていうか、お前がその頭に情報伝えられないように、今ここで殺しても良いんだけど？」

YJ「物騒なこと言わないで下さいよ。俺は諦めるように言うんで。」

はあ、面倒くさい、と呟きながら帰路につくヨンジュン。

どこからAのことが漏れたのか。

突き止めなければいけない。