あなたを好きになるわけがない【JK】 (ページ23)

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23.惚れた方が負けページ23

JK side

A「だったらなに。別にあんたが組長だからって、態度なんて変えないし。」

そう言い放った、つい数十分前に俺の彼女になった女。

俺に対する視線も態度も口調も、全て、俺を更に惚れさせる。

こんなにヤクザに対して強気な女は見たことがないし、出会ったこともなかった。

今まで出会った大半の女は、俺の機嫌を伺って、媚びを売ってきた。

そんな奴らばかりでうんざりしていて、結婚は諦めようと思っていた。

そんな俺の前に現れた、一人の女に一目惚れして、付き合うことになるなんて、1ヶ月前の俺は想像すらしていなかった。

運命、っていう言葉以外で表すことはできない。

彼女のそんな言葉に、

思わずあ～、と声を漏らしてしまう。

こんなにも夢中になった女、はじめてだ。

どれだけ好きにさせるのだろう。

気付いていないだろうけど、きっとAが考えている以上に、Aに惚れている。

惚れた方が負け、なんて、まさにこのこと。

結局、俺が最初にアタックしたんだし、ね。

道を行き交う男たちは、1度はAを振り返る。

今日のAの格好は、更に露出が多いし、なにより顔が整いすぎているからだ。

ああ、見るな。

こいつは、俺のだ。

嫉妬で狂いそうだった。

本部へ向かうまでの道のりで、何度殴りかかりそうになったか。

数えきれない。

A「ちょっと、なに怖い顔してんの。」

俺の女は、自分がどんなに露出の多い格好をしているのか、知らないらしい。