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「いらっしゃいませ。お席はこちらです」
お店の中に入ると店員さんに案内され、席に座った。
「ご注文がお決まりになられたら、ベルを押してウエイターをお呼びください」
軽い返事をして早速メニューに目を通した。
勉強に合う飲み物はあるかな。
あ、ユナの好きなキャラメルフラペチーノ！
早くみんなで来たいな〜ここ。
お腹がすいていなくてメニューを見る気になれなかったからキャラメルフラペチーノを注文した。
美味しそうなキャラメルフラペチーノが運ばれてきたと同時に宿題をしに来たことを思い出して、リュックからペンケースとワークを取り出した。
開始5分。
だめだ。やる気になれない。
分からない問題が多すぎる…！！
結局、ワークは後回しにしてプリントに取りかかった。
「ふぅー…」
何とかプリントを終わらせた。
ちょこちょこ合間にキャラメルフラペチーノを飲んでたけど、ここのめっちゃ美味しい…！
さすがソヌが見つけただけあるなと1人で納得した。
今頃ソヌたちは何してるのかな〜なんて考えながらふと窓の外を見るといつの間にか日が沈んでいて、けっこう集中してたんだ…と思うと同時に早く帰らないといけないということを思い知らせた。
お店の時計は7時半を指していた。
さすがに連絡もせずにこんな遅くに帰るとお母さんに心配かけちゃうな…。
急いで勉強道具をリュックにしまって、まだ少し残っているキャラメルフラペチーノを手にお会計を済ませ足早にお店を出た。
お店を出て少し歩き出した時、スマホがないとここに来れなかったことを思い返した。
「えーっと…ここはどこら辺だったっけ…」
現在地を確認すると学校から家に帰る時よりも少しだけ遠い所にいた。
「ここは来たことないっぽいけど…地図見れば大丈夫、かな…」
いろいろ独り言を言いながらとぼとぼ歩いていると前から来ていた人に気づかずぶつかってしまった。
「す、すみませ「…おい、どこ見て歩いてんだ」？！」
咄嗟に謝ろうとすると言葉を遮られた。
頭上から低くて怒りを含んだ男の人の声が降り掛かってきた。
よりによってヤンキーみたいな人とぶつかってしまった。
A、今人生最大のピンチです。
「本当にすみません…！急いでいるので…」
と男の横を通り過ぎようとすると
「おい！そっちからぶつかっといて帰んのか？」
男は私の手首をグッと掴んで、身動きを取れないようにした。
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作者名：ちょこらー | 作成日時：2023年1月1日 23時
