2 ページ3
.
YN「起きてくださーいAちゃーん」
「…え？！私寝てた？！」
YN「うん、ガッツリ(笑)」
「い、いつから…？」
YN「一限からずぅーっと」
やらかしました。A。
「やってしまったー！！起こしてよ〜泣」
YN「だってあまりにも気持ちよさそうに寝るから」
起こしずらくて…といじるような口調で言った。
「もう！パン1個奢りね！？」
YN「理不尽すぎないAチャン？！」
終始、事情を知らないソヌがボヤボヤ言いながら不思議そうに見ていた。
一段落(？)した後3人で売店に行き昼食を買った。
結局、ユナは私にパンを奢って解決(？)した。(あとからなんだか申し訳なくなりいちごミルクをユナに奢った)
そして、勉強してなくてもお腹はすくし、勉強してなくてもご飯は美味しいことがわかった。
3人でパンやら何やらを持って中庭に来るとユナが興奮気味に話し出した。
YN「ねぇ！そういえば、この学校の"問題児"って知ってる？！」
問題児…。
「"問題児"？聞いたことないけど…」
見たことも聞いたこともない私はユナに尋ねた。
YN「やっぱりA知らなかったか〜」
「ソヌはあるよね？」
SN「うん。僕は聞いたことあるよ」
2人が知ってるなら結構有名なのかななんて思いながらユナ達の話に耳を傾けた。
YN「その問題児って言われてる子はね、なんでも不良らしいの」
「不良？」
YN「そう！」
「で、前に聞いた話だと大人十数人を病院送りにしたり女の人を…その、」
ユナはそこまで言うと言いずらそうに下を向いた。
SN「…まぁ、僕たちは"まだ"知らなくていい話だよ」
この話は終わり。と言うようにソヌが口を挟んだ。
「そうだね。ここら辺にしとこ」
なんだか空気が重い気がして私もソヌの意見に賛成した。
YN「なんかごめんね。こんな空気にしちゃって」
「全然大丈夫だよ〜気にしないで」
ね、ソヌと彼の方を向くと深刻そうな顔つきで何かを考えているようだった。
教室に戻るとさっきの重い空気はどこへやら。
ユナの愚痴大会が始まり、ソヌと2人で死んだ目をして聞いて(いるフリをして)いた。
いつの間にか、ソヌもいつもの笑顔に戻っていた。
そして、私は彼が言った言葉が気にかかっていた。
━━…まぁ、僕たちは"まだ"知らなくていい話だよ
彼のこの言葉の意味が嫌でも分かる日が来るのはそう遠くなかった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 66人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちょこらー | 作成日時：2023年1月1日 23時
