HARU（YC side） ページ1
春
５人でまた活動できる喜びと同時に
心の中で桜の花びらがふわっと咲き乱れて舞うように
一目で、恋に落ちた
本当に一瞬のことだった
お金を忘れたことに気付いて慌てていた僕に
どうぞ、とさりげなく小銭を渡してくれた女の人
お礼を言おうと思ったらもうすでにいなくなっていて
これっきりなんて絶対に嫌だ、と粘りに粘った春の夜
ヌナ、なんて最初は言ったけど
いつか名前で呼べる日がくるといいなぁって
頭を壁にぶつけながら少し照れてるあなたを見ながら食事して
危ない仕事でもしてるの？なんて言うあなたが
いつ僕のことに気付くのかなぁってヒヤヒヤしたりもした
だって
あなたの口から放たれる
『パクくん』って言葉が
優しい気持ちを僕の胸に運んでくれてたから
あんな形で知らせることになってしまったけれど
そのおかげであなたの素直な気持ちを聞けたから
今はそれでよかったって、それが運命だったんだなぁって思うんだ
＊
＊
あなたは僕が春の風を連れてきたって言うけど
そんなことないと思う
春の風はA、キミの方だと
「悪いけど、あたしの方が大好きだからね」
「いや、僕の方が大好きだから」
「じゃ勝負しよう」
「勝負？」
「そう、どっちが好きか勝負」
「どうやって？」
「あの電柱まで先に着いた方が勝ち、ね」
「それ、あんまり意味な・・」
「おっさきー！！」
「ちょっと先に行くなんてずるいじゃん！」
＊
＊
あのときのAの笑顔は
子供みたいにキラキラしてた
その笑顔の奥底に眠る
決意のかたまりなんて抱えてたことも知らずに
僕はただ
あなたを追い越して先に走ることしか頭になかったから
ねぇA
僕にとってもあなたはすべて、だったんだよ
暑い夏と同時にやってきたのは
鉛筆でぐわっと塗り潰して目に見えないようにしていた
僕が目をそらし続けていた過去
ラッキーアイテム
革ベルト
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和帆 - 初めまして^ ^とても楽しく読ませていただきました(*´∇｀)無理をなさらないで、更新頑張って下さい(*^_^*) (2011年4月6日 2時) (携帯から) (
レス) id: 83746c7273 (このIDを非表示/違反報告)
ハラン - 新章おめでとございますぅ♪私ももう年なので、塩分控えめでお願いしますｗｗｗ (2011年3月4日 15時) (携帯から) (レス) id: 1a94689546 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぐら | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/curiousbaby7/
作成日時：2011年3月3日 20時
