そもそもの出会い ページ1
「あー！明日が初出勤なのに、全然準備できてない！」
元々、片付けの苦手な私はジャージ姿で目の前の段ボールの山を眺めながら途方にくれている。
もう、荷解きは諦めよう。出勤に最低限必要なのはスーツ、ストッキング、靴、バッグ、筆記用具か。それはさっき出したから大丈夫。あとは少しづつ生活できるようにすればいい。取り敢えず、お腹空いたからコンビニに夕御飯でも買いに行こっ！
メガネにすっぴんで、髪は適当なお団子、ジャージにギョサンで自転車に乗る。部屋は職場のキメツ学園から少し離れた場所に借りた。理由は、このだらしない姿を見られたくないから。だったら見られてもいい格好をしろという正論は言わないで欲しい。オフィシャルでは服もメイクもきちんとしている分、プライベートではダラッとしたいのだ。
コンビニでヒレカツ弁当と麦茶、それと好物の杏仁豆腐を買う。
明日から4月。まだ夜風は冷たいが桜の花が雪のように降ってくる。その風をきって走る自転車の感覚が心地よく、まだ道をきちんと覚えていないのに、少しスピードを出し過ぎた。
「おっと、ここ曲がるんだ」
急にハンドルをきった途端…
ドカッッ！！
「きゃっ、ごめんなさいっ！！」
倒れた自転車を起こし、ぶつかった相手を見る。
えっ？ちょ、待って…。金髪に赤メッシュ…、スーツに鋭い眼光…。これって、その
「すみません！私が曲がり損ねて…」
徒歩対自転車なので私が悪い。もう謝る他にできることはなく、私はコメツキバッタのように頭を下げる。
派手な頭のその人は、ぶつかった衝撃で吹っ飛んだ私のメガネを拾って渡してくれる。思ったより怖くないかも…
「うむ！俺は大丈夫だ！お嬢さんは怪我はないか？！」
顔を至近距離まで近づけて大きな声で心配される。前言撤回、怖っ！
「いえいえ！こちらが悪いんです。ごめんなさい、ごめんなさあい！」
私は、その人の見てくれだけでなく、彼の声量にも圧倒され逃げるように家に帰った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 133人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫巻(プロフ) - 桃平さん» そうなんですよ！私も指摘されるまで気づかなかったんですけど、改めてきいてみると納得のイケボでした😊アデュー👋 (2022年1月11日 7時) (
レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
桃平(プロフ) - 怪盗Uってそうだったんですね…(¯―¯٥)知らなかったです💦青い目は共通してますねっ😳煉獄さんと夢主ちゃんもうちょっとですね💕💕 (2022年1月10日 18時) (レス) @page45 id: 338e350c4a (このIDを非表示/違反報告)
猫巻(プロフ) - 桃平さん» 猗窩座殿も好きなんですよ😀大正軸だと仲良くできないので、せめて現パロでは仲良くお喋りしてもらいたいんです🤭 (2021年10月30日 23時) (レス) @page18 id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
桃平(プロフ) - 座さん‼️杏寿郎さんとの会話笑ってしまいました🤣 (2021年10月30日 18時) (レス) @page17 id: 338e350c4a (このIDを非表示/違反報告)
猫巻(プロフ) - 桃平さん» 桃平さん😃飛影派なのですね❗そこ、割れますよね🤭 (2021年10月27日 14時) (レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：猫巻 | 作成日時：2021年9月26日 15時
