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甘い香りが広いキッチンに広がる。
パンケーキのトッピングって言ったら、
バニラアイスでしょ、それからいちごジャムも！
…誠也くん、絶対いちご好きだと思うんだよね。
朝ごはんに苺使った日とか、苺ジャム添えたとき
なんとなーく機嫌が良い気がする。
誠也「……ふぁ、、おはようさん、、今日は何作ったん？」
A「今日はね〜、みて！パンケーキ！」
誠也「…なんやこれ、パンダ？」
A「そう、チョコペンでパンダ描いてみた！
パンダパンケーキ！」
誠也「ほーん…可愛いやん」
A「でしょー？」
好きなようにしたらええよ、って渡されたクレジットカード。
そこから自由に朝ごはん用の食材買ってるんだけど、
この前『それで服とか買うて、って意味やったんやけど』
って言われてびっくりした。
…甘やかされすぎてる、気がする。
パクパクと、パンダパンケーキが
どんどん誠也くんの口に入れられてく。
もう全然パンダじゃなくなっちゃった、笑
誠也「うま、！」
A「ほんと！？よかったー、、パンケーキとか久しぶりに作ったんだよね」
キラキラ、って感じで
誠也くんは美味しいものを食べるとき、
ほんっとに嬉しそうな顔する。
次も頑張って作ろうって思えるから、
誠也くんが美味しそうにご飯食べるとこが好き。
…
ルールで決まってる、とかじゃないけど、
誠也くんが話したがらないことは、無理に聞いたりしてない。
…私だって、話してないことあるし。
だから、
なんでこんな風にできるお金があるのかもわかんないし、
毎日ラフな格好で、どこに仕事に行ってるのかも知らない。
…なにも分からないままだけど、誠也くんの側は安心できるから。
私が誠也くんを信用できる、って思った。
その事実だけで充分だと思ってる。
A「誠也くん、今日ってお仕事？」
誠也「ちゃうよ、」
A「じゃあずっと家いるん？」
誠也「……髪染めに行こうと思っててん、Aも来るやろ？」
A「うん、行く」
誠也くんの透けそうな、綺麗な金色が好きだったから
…ちょっと勿体無いな、って思った。
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作者名：こひな | 作成日時：2023年11月6日 0時
