あなたの隣で眠らせて2 Seiya.S (ページ12)

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15 Seiya ページ12

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人懐こそうな笑みを浮かべた丈と、

…柄にもなく焦った顔した小島。

誠也「…お前ら、なんで、、」

丈「繁華街とちゃうで、ここ。
こんな小綺麗な場所でキャンキャン吠えとったら、噂になってまうやろ、アホ。」

小島「誠也くん、約束の時間になっても全然来ぉへんから、なんかあったんちゃうかって丈くんに言ってん…

誠也くんの行く美容院言うたらここやし、2人で探してたんよ。」

“ほんまごめんな？？”って言いながら、
しれっと丈は佐野と俺との間に立った。

丈「…君がなんなのか知らんけど、俺らのこと怪しく見えるよな？
ちょーっとお話ししたいことがあるから、俺の店来てくれへん？」

晶哉「…っ、初対面で怖いんですけど、それ。」

丈「せやなぁ、、

けど、ここで着いてこなかったら、次いつAちゃんと会えるか分からへんで？」

“それでもええの？”

ふわ、とした笑顔を崩さずに丈は続ける。

…自分の友達ながらほんまに怖い。

目立たない静かなあのバーから客足が途絶えないのは、
丈の立ち回りの上手さからやった。

晶哉「…なるべく早めに済ませてください。」

悔しそうに顔を歪めて、佐野はそう答えた。

丈と仲良い自分に心から感謝したい。
…こんなん丈が味方やなくて、敵やったらって考えるだけで寒気がする。

おかしいやろ、佐野のことなんも知らんのに一瞬で相手の弱いところ突くなんて。

このやりとりの間に、少し落ち着いたAを
丈は雑に立ち上がらせると、

手を引いてスタスタとバーに向かって歩き出した。

厄介ごとには極力関わりたくないけど、
俺がいるからしょうがなく場を落ち着かせてるという感じの
丈がありがたくも、恐ろしかった。

こんなのは、最初で最後にせなあかんよな…。