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丈「いや、客て。なんかもっとないんか？関西人としての威厳捨てたん？笑い取るくらいせんと、なぁ、Aちゃん？」
A「…あ、え、いや無理しなくても大丈夫ですよ…？」
フープピアスに、キツめの目元は威圧感があって少し怖い。
誠也「なんで初対面のやつに、気ぃ使われなかんねん」
不機嫌そうな顔で、チラリと私の方を見て目を逸らした。ほら、やっぱり怒ってる。
丈「…だから末澤は誤解されるんやって！ほんま怖いで？自分。
大晴くらい自己紹介思いっきりやればええのにさぁ…」
誠也「あーーもう、うっさいわ。知らんやつの名前もポンポン出すもんちゃうやろ。お前一回喋るな。
……大晴のあれは職業病みたいなもんやろ、」
丈「せやな、今は埼玉で頑張っとるみたいやし、…まぁ、ええか、この話は。」
全くついていけない話が交わされてるけれど、思ったよりも末澤さんも丈さんも怖い人ではなさそうで安心する。
お客さんとバーテンダーだって言う割には、やけに丈さんと末澤さんは仲良さげで、いまいちどういう関係なのか分からないけれど。
誠也「…で、まだバーやからええけどさ。
ガキが来るとこちゃうで、この街。」
A「………ガキじゃないもん」
誠也「はぁ……その答え方が十分ガキやで。
なんのために来とうかは知らんけど、ガキじゃないなら、身分証見せてみ。
…家出にしては派手な格好しとうしな。」
じとり、とした目で末澤さんは私のことを見てから
じーっとまっすぐに目を合わせた。
別にこんなピンチになるために、この店に入ったわけじゃないのに…
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作者名：こひな | 作成日時：2023年9月23日 21時
