あなたの隣で眠らせて Seiya.S (ページ9)

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？？「……丈、水の方がええやろ」

？？「やっぱ、この子…未成年やんな…？」

ボソボソとした喋り声が聞こえて、少しずつ頭がクリアになってくる

え、家…じゃない…？

…あれ、私どこにいるんだろう…？

お店を出て、家に帰ろうと思って…それで、頭が痛くて、胃も痛くて…とにかく休憩したかったから、目に入ったバーに無我夢中で入って…

それから……

A「……っ！！！あの、すみま…いっっ…！…う、ぁ…」

何か頼んだまま寝ちゃったのを思い出して、慌てて顔を上げたら、ズキリと頭が痛み始めた。結局、またカウンターに伏せ直してしまった。

　

？？「あー、、あんま無理せんとき…？…時間ならあるから、すえが」

？？「は…？なんで俺やねん」

？？「ほら、だって俺、バーテンダーやで？？店離れられる訳ないやん。5時まで勝手に閉められへんのよ。

なぁ〜、常連のよしみやぁ思って介抱したってな」

私の頭上で行われてる会話を聞いて、自分が迷惑かけすぎてるのを理解する

…今すぐ帰りたい…けど、

精神状態の悪い母親のところに帰って、ちゃんと眠れる気もしなかった。

A「…あ、あの…本当にごめんなさい…」

A「すみません、ちょっと体調悪くて、あの、もう大丈夫なので…お金ならちゃんと払います、ほんとごめんなさい…」

ゆっくり顔を上げたら、私の前には氷の抜かれた水の入ったグラスが一つ

それから心配そうに覗き込むバーテンダーのお兄さんと、

…隣に座っている呆れた顔したお兄さん

？？「…最初からファジーネーブル作っとらんから、心配せんでも大丈夫やで？

常連ばっかのこの店に来るなんて珍しいなぁ、名前は？」

A「……あ、ありがとうございます

AA…って言います。」

丈「ふーん、Aちゃんか、可愛い名前やね、俺はこの店の雇われバーテンダーしとる藤原丈一郎。気軽に丈でええで、こっちはほら、末澤、自分で自己紹介しぃや」

誠「なんやねん急に。そのまま流れで紹介しとけや

…あー、、俺は末澤誠也…まぁ、ただの客やわ」

丈「いや、客て。なんかもっとないんか？関西人としての威厳捨てたん？笑い取るくらいせんと、なぁ、Aちゃん？」