あなたの隣で眠らせて Seiya.S (ページ7)

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なにをしたらいいのか、私には分からなかった。

きっと、正解は母親を病院に…精神科に連れて行って

…私は誰かに、保護される

そうするべきだったんだと思う

けれど、また日常が壊れるのが怖くて、怖くて堪らなかったから

A『お願いします。ここで働かせてください…！』

私は母親が働いていた店で無理を言って働くことを選んだ

…母親は、一日中家で過ごしているけれど、精神状態の波は激しくて殴られたり、物を投げられたりすることも少なくない

しかも最悪なことに

『…本当は違法なの分かってるから、Aちゃんのこと雇いたくないのよぉ？』

『けどね、Aちゃんのお母さん。

…危ない人たちとの恋愛に手を出してたみたいで、お金貸してくれって言われてね？

私が代わりに立て替えてあげたのよ。だから、Aちゃん頑張って返してね？

1000万。』

…母親は借金をしていた。

優しいスナックのママは生活費や学費は給料から払っていいって言ってくれたから、学校には行けているけど

一生懸命働いても、そのほとんどを借金返済にあてることしかできない。

……だから、母親の治療費なんて出せるわけ無いし、

カラオケに行けるわけもなかった。

助けを誰かに求めたかったけれど、

保護されて知らない人と暮らすよりかはきっと、きっとマシなんだって思って

……私はできるだけ現状維持を選ぶことにした

それに、誰に『助けて』って言ったらいいのか、分からなかったから。