あなたの隣で眠らせて Seiya.S (ページ40)

今日:5 hit、昨日:97 hit、合計:95,703 hit

39* ページ40

・

誠也「………悪かったな、変なこと聞いて。」

誠也「…帰るわ、丈。」

黙ったままの私に痺れを切らしたのか
席をたった誠也くん

そのまま、扉を開けて行ってしまった

丈「………はぁ、」

A「じょ、じょーくん、、どうしよう…」

丈「なーんでそれが俺に言えて、末澤に言えへんねん」

狼狽えた私に、丈くんは眉を下げて苦笑いした

丈「そんな難しく考えんと、1番伝えたいこと、、

…“して欲しいこと”とか、“したいこと”

素直に、言えば大丈夫やって。」

真っ直ぐ私を見つめるの丈くんの目は

さっきと違って優しいもの

…大丈夫、大丈夫。
震えた手を隠すようにぎゅっと握りしめる。

これから

変わってしまうことも、
変わらないことも、

頼ることも、
頼らないことも、…全部全部怖くてたまらない

丈「末澤なら、受け止めてくれるから」

丈「だから、大丈夫。」

丈「今ならまだ間に合うで
…頑張ってきなAちゃん」

ストン、と丈くんの言葉が胸に落ちた瞬間

私は席を立って、走り出した。

・

…私がしたいこと、って考えたら、暗くて寂しい夜が頭によぎる

誠也くん、私ね…誠也くんの隣で…

A「…！誠也くん、」

走った先、少し先を歩く誠也くんの姿が見えた