あなたの隣で眠らせて Seiya.S (ページ15)

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・※時系列的には11話の続き

A「あ、学校…」

…あまり覚えてないけど、たぶん朝の5時？とかから寝始めて、

今は短い針が1を指している

学校に行けるとは思ってなかったけど、連絡入れることもできなかったな。今から電話するのも変だし。ここからアパートに戻って、着替えて………学校終わっちゃうか。
　
っていうかここ、…どの辺りなのか分からないし。家までどれくらいで帰れるかも分かんない。

無断欠席なんてしたことなかったけど、大丈夫かな、

…学校がお母さんに電話してたらどうしよう。

……お母さん、変になってから電話してるとこ見たことないから

たぶん大丈夫。

誠也「…ん、、セナ、、動きすぎ…」

もにょもにょと口を動かして呟いた末澤さん。

周り見渡したりして動いちゃったからかな、

寝てるの…邪魔しちゃったかな、？

ワン!

…ワンちゃんが尻尾を振って嬉しそうに鳴いた。

もしかして、今末澤さんが言ってたセナちゃんってあなたのこと？

セナちゃんは名前を呼ばれたと思って、大喜びだけど…ご主人様は夢の中ですよー笑

A「セナちゃん…！こっちおいで、代わりに遊んでもいい…？」

ワン!

もちろん！って言うように、一声鳴いて私の方に駆け寄ってきてくれた

A「あ、ぇ、ちょっと…！セナ、セナちゃんストップ…！ふふ、はは、、ねぇ、くすぐったい！！」

セナちゃんはペロペロ私の顔を舐めてくれて、めちゃくちゃくすぐったいんだけど…！

けど、ベッドの上で横になったままだから逃げる場所もない…！

笑い抑えきれないし、くすぐったいしで、モゾモゾと動き回った。

誠也「セナ、ストップ。

…珍しいな、セナが初めましての人にすぐ懐くなんて」

A「…ぁ、末澤さん…お、おはようございます…？」

誠也「なんや、すっかり元気そうで安心したわ。

泣いたり笑ったり忙しそうやったけど、、」

・

A「泣いてたの、気づいてたんですか…？」

誠也「……………ほんで、体調は？どうなん」

ふいっと横向いて誤魔化された。

泣いてたの気づいてても、すぐ駆け寄ってきて慰めてきたりしない。

それが、彼なりの不器用な優しさだってことに気づいたのは、
それからしばらく経ってからのことだった。