あなたの隣で眠らせて Seiya.S (ページ2)

今日:90 hit、昨日:141 hit、合計:95,691 hit

1* Chapter 1 “あなたの隣で眠らせて” ページ2

・
眠い目を擦りながら、迎えた憂鬱な月曜日。

…学校に行くのは憂鬱だけど、それでも、家にいるよりはずっとずっとマシ。

マシだけど……

晶「Aちゃん、おは…よ、ってそのアザどうしたん…？」

こうやって聞かれることは分かってたから、学校に来たくなかった。

A「あ、佐野くんおはよう…えーっと…」

A「…………ちょっとぶつけちゃって」

クラスメイトの佐野くんに尋ねられて、咄嗟に赤黒く変色した右の頬を手で覆い隠した

…言えるわけない、『お母さんが投げてきた灰皿が当たった』なんて。

晶「なんか前もぶつけたーって言っとらんかった…？」

A「あ、いや、全然気にしなくて大丈夫だよ…！なんだろ、おっちょこちょいだからかな？？」

そうやって、苦し紛れな言い訳して作り笑いを浮かべた

晶「……そっか、」

佐野くんは高校に入ってから知り合った子で、私の家に何が起こってるのかなんて何も知らないし、言ってない。

…ズルいのは分かってるけど、『深く聞かないでね？』って顔をしていれば優しい佐野くんが深入りしてこないのは分かってた

そもそも大阪に引っ越してきたのが、
高校入学直前だったからなにも知らないのは当然なんだけど