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Ken side
「ごめん！お待たせ！」
ドアの前で待たされて3分ほど。出てきたのは、さっきまで派手なパーカーを着てたのに、少しおとなしめな格好になって髪をきれいにブローしたAやった。
たぶん持って来てる服の中で1番地味やったんやろなあ。わたわたしてるとこ想像つくわ。
小「手ぶらでええ言うたのに」
「言うてたけど、さすがにね」
サコッシュを肩からさげて何も持たへんくなったその右手を掴む。ハッとした顔でこっちを向くAを無視して歩き出した。
こいつ、こんな体温高かったっけな。
「ちょ」
小「エレベーター、降りるまで」
「…はーい」
きゅ、と繋ぎ返された細い指の感触に、年甲斐もなくときめいた。
やば、なんか泣いちゃいそう。初恋でもないのに、初めての感覚や。
「なんかさ」
小「ん」
「ええな、たまには」
小「たまにはかよ」
「うん。だってなんか緊張すんもん」
小「ドキドキしてるの間違いやろ」
「まあ、そうとも言う」
俺の左手を繋ぎ返す力が強くなった。「これだけで満たされた」という気持ちと、「このまま2人でホテルの部屋にとんぼ返りしてしまいたい」という気持ちがせめぎ合う。
あかんあかん。落ち着け。スマートにとは言わんけど、Aは彼氏とのデートが初めてなんやから。順序どおりいかな。
はっきり言うて、下心がないわけやない。だって男の子やからね。
でもAはそれどころやないやろう。手を繋ぐだけでこの反応や。
まあ、俺しか知らんという事実は満更でもないけど。
「なあって」
小「え、あ、なに？」
「エレベーター、もう着くんですけど」
小「あ、ほんまや。しゃあないなあ」
「…もう」
Aが俺の指をほどいて「開」ボタンに触れようとしたから、その指を優しく掴んで下にさげた。
小「どーぞ」
「なんなん、ジェントルマンやん」
小「生まれてこの方ジェントルマンやけど」
「ふは、そーやっけ？」
レディファースト、なんかただの口実で。
ただただもう少しその温度に触れていたかっただけやって、もしかしてバレてんのかな。
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ma(プロフ) - リリーさん！終わりでない事をお伝え下さりありがとうございます！私もなかなか心落ち着かず、、でもこちらの作品の大ファン且つ読みたい人間の１人です！それだけお伝えしたく、、リリーさんのタイミング・ペースでこれからも勝手にふらふらっと立ち寄らせて頂きます！ (1月29日 2時) (
レス) @page39 id: 6afe5e85b8 (このIDを非表示/違反報告)
yuunaao52(プロフ) - 更新ありがとうございます！複雑な心境お察しします。私も年末からザワザワしています。こんなふうに共有できる場があるのが嬉しいです。書きたいものを書けるときに書けばいいと思います。読みたい者は確実におります。楽しみにはしているけど、負担になりませんように (1月29日 0時) (レス) @page39 id: ec64e5d76f (このIDを非表示/違反報告)
maya(プロフ) - え？？終わりなんですか？泣 最初から読んでいた大好きな作品なので是非完結まで読みたいです！！ (11月27日 7時) (レス) @page38 id: 1169bbcbbf (このIDを非表示/違反報告)
あおこ(プロフ) - おわり？？？え、？？？終わっちゃダメですって、！！半年以上ぶりに戻ってきたら終わってる、、うそですよね？待ってください再開してください！！！、 (10月13日 2時) (レス) @page38 id: 2372b71d74 (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - kkさん» コメントありがとうございます！kkさんがまだ読んでくださっていて感無量です🥲更新が滞ってしまって申し訳ないです💦これから少しづつですが再開いたしますので、引き続き楽しんでいただけるようがんばります！ (6月20日 13時) (レス) id: 6993cce710 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリー | 作成日時：2022年9月26日 23時
