あなたのことが2〈佐野玲於編〉

どうしてその名前を…？ ページ23

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A「次はどこ行くの？」

玲於「水族館」


歩く足が止まる


このデートコース


前にも…



そうだ
彼との初デートのとき…


玲於「Aさん？」

A「あぁ、ごめん」

玲於「…剛典さんと来たとか？」


その名前が出て、
一瞬心臓が止まりそうだった


A「どうして…」


玲於「でも、いいっす。俺が新しい思い出を作る」


A「待って…なんで彼の名前…亜嵐くんが？」


玲於「違う。Aさん、たまに寝言で言うから…嫌でもおぼえるよね。笑」


A「……」


玲於「俺が、忘れさせるから」


A「…どうして」


玲於「ほら、行くよ」


A「あっ…」


私の手を握って歩き出す玲於



なんで…？




あなたは


私を明るい場所へと


連れていこうとするの？



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