16.君との出会いk.n ページ16
和也side
人生が輝き出したのはきっと君に出会った日。
A｢あっ！ごめんなさい！｣
和也｢いえ、大丈夫です。｣
A｢ここ受けるんですよね？
一緒に頑張りましょう！じゃあ、失礼します。｣
和也｢あ...はい。｣
編集者という仕事に憧れて編集社を
何社も受けて、
また今回も不採用のあのやけに優しい通知書を貰うのかと考えていた。
でも、彼女に出会った。
あの名前もわからない女性にもう一度会いたい。
なんとしてでもここの会社で受かってやる。
そんなふうに思って、
彼女も、受かったらいいななんて考えた。
その年の雑誌部編集の採用は2名だった。
・
二宮和也様＿＿＿＿。
目に飛び込んできた。
その文字は“採用”だった。
それから大学に通うのも楽しくて仕方がなかった。
ただただ、彼女が受かっていることだけを願った。
季節が過ぎゆき、
いよいよ入社式という日。
この日になると雑誌部の採用以外にもたくさんの人が集まるから
会場はたくさんの人でいっぱいだった。
自分の案内された席に座る。
周りも就活の時と同じような黒いスーツばかり。
その人混みの中で俺は、
＿＿＿＿＿君を見つけた。
そして、これは偶然ではなく、必然的に、
名前もわからぬ君は俺の隣に座った。
2人しかいなかった採用、
部署ごとに固まって座るわけだから
当然彼女が隣。
あまりにも俺がじっと見たもんだから、
彼女と目が合ってしまって
席を座る前にニコッとされた。
和也｢あの...憶えてませんか、面接会場でぶつかってしまった...｣
俺は勇気を出して声をかけた。
A｢......あっ！あの時の！｣
それは功を奏し、彼女はまた俺に笑ってくれた。
これから、人生が楽しくなるような予感しかしなかった。
愛澤A。
俺と同じ24歳。
誕生日が偶然にも一日違いで、
もちろん星座は同じ。
血液型はABで、
好きな食べ物はお肉。
好きな芸能人と聞かれれば沢山の女優さんの名前が出てきて、
趣味は映画鑑賞。
彼女とたくさんのことを話した。
楽しくて仕方がなかった。
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作者名：さーちゃん | 作成日時：2017年12月18日 23時
