貴女のいないその未来は (ページ13)

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13.大好きな君へs.s ページ13

翔side

あれから1週間が経った。

年が明け、また新しい1年が始まった。

翔｢寒っ...｣

君と昔はよく散歩した道を歩いてみた。

『ねぇ！このマフラーかわいくない？』

道にある店のショーウインドウにあったマフラーはもう売れちゃったみたい。

それももう1年以上前のこと。

寂しく吹いていく風と共に飛んでゆく葉。

翔｢俺と一緒だね。｣

そんな独り言も風の音に飲み込まれていくんだ。

今頃、何してますか。

楽しく過ごしてますか。

少しは寂しいなんて思ってくれますか。

もう一度、Aに会えたら言いたいことがあるんだ。

多分Aには俺じゃ、物足りなかったんだと思う。

この1週間考えてようやくわかった。

俺はAを大切に出来てるなんて言えない。

だからこそ、次に会ったら、

君が会ってくれるなら、

もっと、ずっと、ずぅっと、

Aを大切にするから。

そばにいて欲しいって。