襲撃 ページ9
***
エドがこの部屋を出ていってから、だいぶ時間がたった気がする。
私は、ソファーに座ってひたすら時間が過ぎるのを待っていた。
彼が迎えに来てくれるまで。
静かな部屋では、余計なことばかり考えてしまう。
本人に聞くまで、真相はわからないのに、尻軽に見えたかなだとか、喜んでるように見えたかなだとか、延々と考える。
しばらくすると、静寂に包まれた部屋が途端に騒がしくなる。
耳をすませば聞こえてくる銃声。
『…何?』
部屋の向こう、建物の入口付近からどんどん銃声が大きくなってくるのがわかる。
私は立ち上がり、外を確認しようとした所で
ガンッ!!!
『きゃっ…!』
勢いよくドアが開かれたのだ。
そして現れたのは、青い軍服を着用し武装した軍の人たちだった。
『…いったいどういう…』
男「くそが!軍には戻らねーぞ!!」
事実を確認しようとしたが、部屋にいたグリードの手下たちが軍人目掛けてかかっていってしまった。
軍人も何人か倒れたが、グリードの手下たちは銃によって片付けられてしまう。
とうとう、私だけが生き残ってしまった。
軍人「貴様は、ここの者か?」
『ち、違いますっ…私は…』
次に殺されるのは私だと、怯えていたその時に銃口を向けられ問いかけられる。
恐怖に支配された私の身体は思うように動かず、言葉も出てこない。
あと少しで私の人生が終わるんだ、そう思った時。
ブラッドレイ「おや君は。」
あの日聞いたおじ様の声に、身体から思わず力が抜けその場にへたりこんでしまった。
『ブラッドレイ…大総統…』
ブラッドレイ「こんな所で出くわすとは…。
鋼の錬金術師と行動を共にすると聞いたが、いささか危ない目に合いすぎではないかね。」
私もそう思います…。
そんな言葉も出なかったが、頷き答える。
ブラッドレイ大総統は1人の軍人に私のを外に出すよう命じた。
ブラッドレイ「鋼のは、私に任せたまえ。
君は外で待っているように。」
『ありがとうございます…』
そう言って、大総統は奥の方へと消えたのだった。
私は、大総統の命を受けた軍の人に連れられ、店の外へと向かい始める。
しかしその道は最悪そのもので、店のほとんどの関係者は全て射殺されており、その光景はまさに血の海だった。
私は、吐くのを我慢しながら、見ないように見ないようにと、ただ必死に歩き続けた。
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柏餅(プロフ) - 神すぎますゥゥゥ! (3月21日 16時) (レス) @page28 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - みーさん» あっあっ…コメントありがとうございます…っ!みー様のお命、救われたのなら私はとても嬉しいです…。もっと沢山の方を救えるよう精進致します(?) (2022年3月17日 21時) (レス) id: d7d7e6bb61 (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - あっあっあっ、ハガレンの夢小説ものっそい少ないので助かります・・・再熱してたので命が救われました・・・ありがとうございますありがとうございます!!! (2022年3月16日 22時) (レス) id: 9c701de065 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - レイさん» 暖かいお言葉、本当にありがとうございます…!私の文章をそんなにお褒めいただけると思わず、むしろ毎回投稿前に悩むくらいでした。レイさんのコメントで、やる気がもう200倍くらい出てきたので、これからも頑張りますぅぅうう!!! (2022年3月1日 23時) (レス) id: bc8ff92a4c (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 毎回の話がおもしろいし、文章も私とは天と地の差があって、最初の方から見ていたのですが、初めて見たとき、そして今でも話が更新されるごとにびっくりしています。いつも最高の文章を書いていただきありがとうございます! (2022年3月1日 21時) (レス) id: 16d4726e1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YayoiSakura | 作成日時:2022年2月17日 14時