拉致 ページ5
***
『ねぇ、本当にこの道であってるの？』
グリードという男に着いてきた私は、大きな通りに出る気配がないどころか、薄暗い路地裏のような所に連れて来られてしまった。
なんでこんな奴にやすやすと着いてきたのか、自分が本当に恨めしく思う。
見るからにうさんくさい、よくわからないこんな男に…
グリード｢そんなジロジロみんなよ、照れるだろ？｣
『早く駅に連れてってくれる？あと手を離して』
未だに腰に回された手を離そうと力を込めて握る。
グリード｢それはできねー相談だ。｣
『なんでよ！』
グリード｢俺は強欲なんでな。欲しいと思ったもんは全て欲しい｣
『意味がわからない！』
グリード｢そう吠えるなよ、喰っちまうぞ｣
話が通じない人と話をしようとするだけ疲れるので、そこで私は会話を諦める。
どうにかタイミングを見計らって逃げ出さなければ。
グリード｢お前、珍しい髪の色だよな｣
『…』
グリード｢異国のハーフとかか？｣
『…』
グリード｢無視かよ…っと。｣
『きゃあっ！？』
突然視界が大きく揺れたかと思えば、私はグリードに担がれていた。
『ちょっ、やめて、おろして…！』
グリード｢ほお〜、白か。純情だなあ｣
『………、！！！！！！』
そう聞こえるやいなや、暴れるのをやめる。
グリードがぼやいたのは、今日の下着の色だったからだ。
グリード｢最初から大人しくしてりゃよかったんだよ、嬢ちゃん｣
そうして私は、怪しげな店に連れ込まれてしまった。
(デビルズネスト…)
店の看板には、そう書かれていた。
中に入ると、女性が男性の相手をする、そういった店のようだった。
男｢グリードさん、お疲れ様です｣
グリード｢よぉ、兄貴は来たか？｣
私を担ぎながらグリードは下っ端と話をしている。
どうやら待ち人がいるらしい。
男｢そいつは？｣
グリード｢あん？暇つぶしの女。｣
『私は暇じゃない！』
そう叫んだところでソファーの上に投げ飛ばされる。
危うく舌を噛むところだった。
グリード｢さぁて｣
『……っ』
グリードは私の上に跨ると、顎を掴み視線を合わせてくる。
グリード｢お前は何をすれば、俺のモノになる？｣
そう言って笑う彼の目の奥は、笑っていないように見えた。
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柏餅(プロフ) - 神すぎますｩｩｩ！ (3月21日 16時) (
レス) @page28 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - みーさん» あっあっ…コメントありがとうございます…っ！みー様のお命、救われたのなら私はとても嬉しいです…。もっと沢山の方を救えるよう精進致します(？) (2022年3月17日 21時) (レス) id: d7d7e6bb61 (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - あっあっあっ、ﾊｶﾞﾚﾝの夢小説ものっそい少ないので助かります･･･再熱してたので命が救われました･･･ありがとうございますありがとうございます！！！ (2022年3月16日 22時) (レス) id: 9c701de065 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - レイさん» 暖かいお言葉、本当にありがとうございます…！私の文章をそんなにお褒めいただけると思わず、むしろ毎回投稿前に悩むくらいでした。レイさんのコメントで、やる気がもう200倍くらい出てきたので、これからも頑張りますぅぅうう！！！ (2022年3月1日 23時) (レス) id: bc8ff92a4c (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 毎回の話がおもしろいし、文章も私とは天と地の差があって、最初の方から見ていたのですが、初めて見たとき、そして今でも話が更新されるごとにびっくりしています。いつも最高の文章を書いていただきありがとうございます！ (2022年3月1日 21時) (レス) id: 16d4726e1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YayoiSakura | 作成日時：2022年2月17日 14時
