師匠とカレーライス ページ13
***
私たちは軍の人に送られ、エドの師匠という方の精肉店にやってきた。
『はじめまして、A・イシュウォールトです。』
イズミ「いらっしゃい。聞いてると思うけど、イズミ・カーティスよ。
こっちは主人のシグ。」
ご主人と紹介された方は、とても巨体で…
『はっ、はじめまして…』
少し恐怖を感じたが、なんとか挨拶はできた。
シグ「……エドの彼女の。」
イズミ「そうそう、彼女の。」
『っち、ちがいましっ…』
全力で否定しようとしたら、舌をかんでしまった…。
エド「…お、俺、アルの鎧洗ってくるわー…」
ちょっとなんか言いなさいよ!!とエドを見るも、もはや諦めた顔で首を振った。
イズミ「それなら、裏の蛇口使いなさい。
お腹も空いたろう。Aちゃん、早速で悪いんだけどちょっと手伝ってちょーだい。」
『あっ、はい!』
アル「兄さん待ってよー」
私はイズミさんに家に招き入れともらい、そのまま晩御飯の支度を手伝うことになった。
***
イズミ「あんた、包丁の使い方上手ねぇ」
『召使いをしていたので、食材の下ごしらえ等はやった事がありまして…』
今日のご飯はカレーライスとの事で、私は野菜の下ごしらえを任されていた。
イズミ「それで、エドとはどこまで?」
『どっ…こまでと言うのは…!?』
お肉を切りながら平然と聞いてくるイズミさん。
何もありませんが!?
いやどこまでって、何が!?
こちらがテンパっていると、イズミさんは笑いながら話してくれた。
イズミ「いやね?あの子から女の子の話っていえば、幼なじみの子くらいでさ。
あんたの事話す時ちょっと恥ずかしそうにするし…、てっきりそーゆーのだと思ってね。」
…そーゆーのとは!!!?
顔がどんどん真っ赤になって行くのがわかり、咄嗟に下を向いて無心で芋の皮をむいていく。
イズミ「まぁ、あの子は口は悪いけどいい子だし、仲良くしてやって」
『は、はい、こちらこそ…』
こちらこそって、なによ…?!
じゃりじゃりとひたすら皮をむいていると…
エド「先生!腹が減りました!!」
裏のドアが開き、例の男が大声でこちらに向かって叫んだ。
イズミ「うるさいね!!早く食べたかったら手伝いな!!」
その声とともに具材を煮込むはずのナベが、エドの顔面にすっ飛んではぶち当たったのだった。
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柏餅(プロフ) - 神すぎますゥゥゥ! (3月21日 16時) (レス) @page28 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - みーさん» あっあっ…コメントありがとうございます…っ!みー様のお命、救われたのなら私はとても嬉しいです…。もっと沢山の方を救えるよう精進致します(?) (2022年3月17日 21時) (レス) id: d7d7e6bb61 (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - あっあっあっ、ハガレンの夢小説ものっそい少ないので助かります・・・再熱してたので命が救われました・・・ありがとうございますありがとうございます!!! (2022年3月16日 22時) (レス) id: 9c701de065 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - レイさん» 暖かいお言葉、本当にありがとうございます…!私の文章をそんなにお褒めいただけると思わず、むしろ毎回投稿前に悩むくらいでした。レイさんのコメントで、やる気がもう200倍くらい出てきたので、これからも頑張りますぅぅうう!!! (2022年3月1日 23時) (レス) id: bc8ff92a4c (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 毎回の話がおもしろいし、文章も私とは天と地の差があって、最初の方から見ていたのですが、初めて見たとき、そして今でも話が更新されるごとにびっくりしています。いつも最高の文章を書いていただきありがとうございます! (2022年3月1日 21時) (レス) id: 16d4726e1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YayoiSakura | 作成日時:2022年2月17日 14時