罪を侵して人を愛せず【鋼錬】 (ページ10)

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期待#sideエドページ10

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エドside

アームストロング少佐の助っ人とか言うから、てっきりムキムキのバキバキのガタイのいい女だと思ったが。

『昨日も会いましたね』

待っていたのは、普通の女だった。

想像していたバキバキムキムキと違ったからか…やけに華奢に見えるというか

それにコイツ、俺の事小さそうとか思ってそうだった、昨日の失礼な女じゃねぇか。

アルには殴られるし、チビ扱いされるし、あんまり好かねぇな、この女…。

A・イシュウォールト。

エド｢父親が国家錬金術師なんだって？｣

図書館を移動している間に、ふと気になって問いかけてみた。

別に興味はねェけど、これからあの鬼難しい暗号を一緒に解読するなら、少しは打ち解けとかねぇとな。

『…はい、以前はそうでした。』

エド｢以前ってこたぁ、今は違うのか。｣

『あー、まぁ、はい。

…亡くなる前に、剥奪されました。』

なるほど訳アリって事か。

まぁ、錬金術に一噛みしてる奴はだいたいが訳アリだしな。

エド｢秘匿の錬金術師っつったか。何を専門にしてたんだ？｣

『そのままの意味です。

錬金術の暗号化及び解読…他人の知識を奪い、他人に知識を渡さない、そんな感じでした。』

エド｢ふぅん…｣

つまり暗号の解読は得意だったと。

その娘だから、力になれるかもってことなんだな。

コイツ自身も錬金術の才があると聞くし、父親の研究を何か知ってるかもしれない。

そう、俺たちが錬金術を知ったように。

他愛のない会話をしながら進むと、ココ最近いつも篭っていた個室に到着した。

エド｢そんじゃ、これからよろしくな、A。｣

『よろしくお願いします…えっと…』

エド｢あー、好きに呼べよ。

エドワードでも、エドでも。アルはアルフォンスでもいいし。｣

『わかりました、エドワードさん。』

なんとなくくすぐったいような気もするが、まぁいいいか。

解読を開始して、今日で7日目。

コイツの活躍に期待したいもんだな、本当に。

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