罪を侵して人を愛せず【鋼錬】 (ページ7)

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人さらいページ7

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休日を終えた次の日、私は早朝の仕事を済ませ、キャスリン様の朝食の世話をしていた。

『失礼致します。』

キャスリン｢ありがとうA。｣

召使いの私にお礼を言ってくださるキャスリン様は、今日も妖精のように可憐でお美しく、そして可愛らしい。

アレックス｢時に父上、暗号の解読が得意な者にお心当たりはございませんか。｣

それまで、ありきたりな家族の会話を楽しんでいたのだが、突如アレックス様が旦那様に問いかけた。

フィリップ｢ふむ？暗号か。軍でなにかあったか？｣

アレックス｢いえ、先日護衛をした鋼の錬金術師の兄弟が、今度は暗号の解読に手を焼いていると言うので…父上なら誰か得意なものを知らないかと思いまして。｣

何やら視線を感じたのでその先を見ると、何故か旦那様は私を見ていた。

フィリップ｢暗号…ふむ…｣

『………だ、旦那様…私では、力不足かと…』

アレックス｢うむ？Aは解読が得意なのかね？｣

『い、いえ、得意というか、その、私ではなく…父が…得意だった、といいますか…。』

そう、暗号の解読が得意なのは父だった。

私はその知識を少しかじっただけで、特に得意ということでは無い。

フィリップ｢確か、Aの父親は【秘匿の錬金術師】という2つ名だったな。

君の父親から会う度に聞かされていたぞ、君は錬金術の才があると。｣

どうかね。と聞かれても、無理なものは無理だ。

ただひたすら首を横に振り続けたのだが…

アレックス｢ならば1度、試してみる価値はありましょう！！

父上、感謝致しますぞォ！！！｣

『…っんぐぅえ！！』

次の瞬間には襟首を捕まれ退室させられてしまった。

引きずられながらも我が主に助けを求めようと視線を送るも…

キャスリン様は笑顔で手を振り、見送ってくださるばかりだった…。

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アレックスは父を、『父上』だったか、『親父殿』だったか、迷ったんですが
『親父殿』はグリリンですね()
早くエドといちゃらぶせっせしたいです