罪を侵して人を愛せず【鋼錬】 (ページ31)

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またなページ31

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エド｢…巻き込んで、悪い。｣

病室を出てしばらく歩いていると、エドがふいに呟いた。

神妙な面持ちで、申し訳なさそうに言う彼。

『気にしないで？研究所には、私からついて行ったようなものだし。

気になったらわかるまで止まらないのは、錬金術師の性でしょ？』

エド｢そうかもしんねえけどよ、もしお前の身に何かあるかもって思うと…｣

私の身に何かが起こるなら、巻き込んだ側から見れば、確かにいい思いはしないだろう。

『…私、頑張って、国家錬金術師になるよ。

自分の身は自分で守りたいし、エド達に迷惑かけたくないしさ！

だからそれまでの間は、よろしくお願いね？』

エド｢おう、任せとけ｣

丁度その頃に、病院の出入口にたどり着いた。

外の風が髪を撫で、顔にかかる。

エドの顔を見るのに邪魔くさいので、指で耳にかけると、じっとこちらを見つめる彼と目が合う。

エド｢……｣

『……？』

何も言わない彼に不思議に首をかしげると、深いため息をつかれた。

『な、なに？！』

エド｢紙とペンだせ。｣

『え、えぇ！？』

エド｢早くしろよ｣

横暴だな…持ってなかったらどうするんだ。と思いながら、カバンからメモ帳とペンを取り出す。

エドに差し出すと、スラスラとペンを走らせ私に返した。

エド｢タブリスに来る時、そこに電話してくれ。

俺たちの師匠んちの電話だから、言えばわかるように言っとくからよ。

汽車の時間がわかれば、駅に迎えに行く。｣

『うん、わかった。それじゃあ…』

受け取ったメモ帳を大事にカバンにしまってから、エドに手を振る。

『しばらく会えないけど、またね』

エド｢おう、気をつけて帰れよ。｣

またな。と言われたのが嬉しくて笑ってしまいそうになるのを必死にこらえながら、私は家路に着いたのだった。

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エド、師匠の番号覚えさせました()