罪を侵して人を愛せず【鋼錬】 (ページ4)

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休息と筋力ページ4

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そしてある日

私は朝から私服に着替え、国立中央図書館へと向かっていた。

召使いの、それも身寄りのない私を引き取ってくださったうえに、休日までくださるアームストロング家の旦那様はとてもお心の広い方だ。

居候であるから毎日働きたいと申し出ても、キャスリン様に断られてしまった。

しっかりと休まないと、筋力がつかないのだとか。

流石ピアノがお得意なお嬢様である。(？)

そうして与えられた今日の休日を、図書館で過ごすのが私の日課なのだ。

本は素晴らしい。

知らない事を知ることが出来る。

偉人が何十年とかけて得た知識を、たった数時間で得ることができる。

小さな頃から本は私の全てで、世界だった。

今日はどんな本を読もう、どんな本に出会えるのかな…。

『…ふっ』

軽くスキップをしながら、図書館の階段を登っていく。

全蔵書を読み切るには、人生を100回繰り返してもまだ足りないと言われている国立中央図書館。

そう言われていてもおかしくない大きな建物に、私の気持ちも高鳴っているのがわかった。

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