罪を侵して人を愛せず【鋼錬】 (ページ21)

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嫌な奴side エドページ21

side エド

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アルと同じく、魂を定着させた鎧の頭をぶっ飛ばしたところまではよかった。

…まさか、胴と頭で別個とはな

目の前の視界がふらついてきた

(…くっそ、血ィ出過ぎた…マジでクラクラしてきやがった……)

そう思った次の瞬間、敵の刀での柄で腹を殴られる。

エド｢ぐっ…は…、｣

(マジで、やべぇ…！Aも居るってのに…ここで死ぬのか…！？)

死ぬという言葉が頭をよぎった。

俺がいまここでしんだら、Aはどうなる。

アルは…

(死ぬのか…？…死……！)

一気にあることがフラッシュバックする。

あの日の事だ。

スカーが、俺を殺ろうとした日のこと…

アイツはアルの鎧を…えぐった

そしてあの日、俺は死を覚悟した。

エド｢あー……、クソ｣

遠くでAが呼ぶ声が聞こえる。

なに泣きそうな声してんだよ。大丈夫だっつの。

パンッ…

48弟｢錬成するヒマは与えんと言っているだろう！！！｣

手を合わせた次の瞬間、奴の刀は俺のこめかみ辺りを掠める。

と同時に、鎧の腹へと手をつきだす。

エド｢嫌な奴、思い出しちまった｣

ガボンッ！！

48弟｢うお…｣

嫌な奴は思い出したが、そいつのおかげで鎧を分解する手を思いついた。

真っ二つに分解された鎧は地面に落ち、俺は柱にもたれ掛かりそのまま崩れ座り込む。

エド｢いってぇ…｣

48弟｢ちくしょう！やりやがったな！このガキ！｣

急にガチャガチャと音を立てて騒ぎ出す腕に思わず

エド｢うえ、気色わる！｣

と悪態をついてしまった。

エド｢まさか、実は3人兄弟でした！とか言わない？｣

48兄・弟｢いわんいわん。｣

胴体と頭で別個なんだ、実は〜ってこともあると思って、真っ二つのうちの足を小突いたが、そうでは無いらしい。

とりあえず、本当にこの戦いは終わったようだった。

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