罪を侵して人を愛せず【鋼錬】 (ページ18)

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気づき始めるページ18

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その後、アレックス様にたっぷりと釘を刺されたエド達は大人しくすると言うので、解散となった

のだが。

おそらくあの2人は、大人しくしているはずも無いだろう。

なんなら今日の夜にでもこっそり抜け出して、元第5研究所へ向かうと思う。

そう感じた私は。

エド｢…なんでAが、そこにいんだよ｣

『そこから飛び降りるのはいくら義手でも大変かなと思って』

驚いたように私へ問いかけるエドに、生意気に返してみる。

私は長いロープを手に、彼らの宿へと戻っていた。

エド｢お前まさかこの事｣

『言わないわよ、むしろお手伝いにきた。』

アル｢危ないかもしれないのに？｣

『真実を知りたいの。』

投げ渡したロープを使って下へ降りてきた2人に、真実を知りたいから連れて行って欲しいと懇願した。

『錬金術はある程度なら使えるし、逃げろと言われたら必ず逃げるから！』

エド｢…ったく…、約束だぞ｣

危なくなったら必ず逃げろよ、と頭を撫でられる。

身長差も対してないのに、彼の方がたくましく見えた。

『わかった！』

エド｢いざとなったらお前を囮にしてとんずらするぜ｣

アル｢兄さんそれはないでしょ。｣

街灯の少ない夜道を、3人でこそこそ歩きながら会話する。

秘密事ができたみたいでなんだか面白い、なんて言葉は口にせず、心の中に留めておくと

自然と笑みが零れてしまうのだった。

もっと2人を知りたい。

もっと2人と仲良くなりたい。

そう思いながら、静かに2人の後を追いかけた。

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