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忍足「何しとるんA?」


A「なにも…」


白石「なにも、やないやろ。

上にあるボールが届かへんのやろ?

謙也、とってあげぇや」


A「なっ、そんなん要らな…」


白石「ええから、な?

ほら、謙也も張り切っとるし、先輩に頼るのは後輩の特権やで?」






そう言われて、謙也さんの方を見ると

必要あるのか良く分からない準備体操みたいな事をしていた。


あー、もーなんなんこの人アホやないの

ホンマになんの準備体操やねん

なんなんこの人

カッコイイのに可愛ええってなんなんマジでっ!

意味わからん!!ズルイ!!


ってゆーか部長もエグいことするわ

この人私が謙也さんの事好きなん知っとって言ってるから。

本当にタチ悪い…おのれミスターパーフェクト。





A「じゃあホンマに不本意っすけど

頼みますわ謙也さん」


忍足「Aって財前より素直やないんちゃう?」


A「やかましいわ」


忍足「今からでも遅ない!素直になろう!!」






知っとる、知っとるよ私が素直じゃないって事くらい。

でも今更素直になるとか無理やろ

いきなり素直になって

『今の凄かったっすわ!流石謙也さん!!』

って言わなアカンの?

いやいやいやいや

そんなん絶対






A「……キモイっすわ」


忍足「なんやとっ!!?」


A「わっ、ちょっ」





ボール籠を捕まえた謙也さんが

こっちを振り返ると

丁度バランスを崩し

ガッシャーンとそこそこ大きな音を立てて

私に多い被さるように2人で地面に倒れ込んだ。


地味な痛みを堪えながら目を開くと

目の前には謙也さんの大きくて綺麗な瞳。

顔に吹きかかる熱い息。

顔と顔の近さに驚いて

ぶわっ、と一気に顔が熱を帯びる。






忍足「エッ?!どないしたんA!!

顔あっかいで!!!!?」


A「ちょっ、ジロジロ見んといてください…

ちゅーか謙也さんのせいで頭打ったやないっすか

頭悪ぅなったら責任とってくださいよ」




私、光くんと毎回テスト競ってるんすから。

そう付け足してバシッ、と

近くにあったスコアボードで謙也さんの頭を叩く。

『ぐぉぉぉぉ』っと頭を抑える謙也さんを無視して

恥ずかしさで赤い顔。

この至近距離での会話の嬉しさでニヤケ顔という

なんとも人に見せられないような顔を

そのまま持っていたスコアボードで隠した。


本当に当分素直には慣れなさそう。

た→←趣味



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ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 原哲也(ハラテツ)の小説も書いて欲しいです (2017年11月17日 4時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コスミレ | 作者ホームページ:コスミレ  
作成日時:2017年11月15日 12時

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