ふふ ページ2
遡る事二年前。
中学1年の入学式の始まる少し前の時間。
私はあなたに出会いました。
いや、出会うって言うよりも
どっちかって言うと
見かけた。
太陽からの光の反射で
まるで星の輝きがそのまま
まんべんなく塗りたくられた様な
キラキラと輝いていた眩しい髪に
しばらく目が釘付けになっていたのを覚えています。
部活紹介の時にテニス部という事を知り
お兄ちゃんがテニスしていて
一応ルールも知ってたから丁度いいと思い
そのままマネージャーになりました。
今ではなんという不純な動機だろうとつくづく思います。
最初は白石先輩狙いだろうと
周りの女子先輩に耳にタコができるくらい
何度も何度も言われました。
いやいや、あの人は顔が綺麗過ぎて近づく事すら困難やわ
そんな事を何度思った事か。
テニス部に入ったとしても
光くんや小春さんとはよく喋りはしてたけど
謙也さんとはそこまで関わることなんてありませんでした。
***
ある日。
光くん対謙也さんの練習試合。
負けた方が奢りで
という賭けをしたらしく
意地と意地とのぶつかり合いで長い長いラリーが続き
いつもの練習時間を大幅に超え
帰る人も続出した中
最終的にぜんざいの為に全力を尽くした光くんに謙也さんは惨敗。
そこでまさかの名言が誕生した。
忍足「あーもーしゃーない!!!
ここに残っとる奴ら全員分なんでも奢ったるわ!!!
ほら、行くで!!!!」
中学生なのに明らかに金銭感覚がおかしかったあの人は。
中学生にはたった五百円だけでもイタイのに。
でもそのおかげで
丁度最後まで残ってた私は
謙也さんからアンミツを奢ってもらい
それからなかなか話すようになっていった。
良かった、本当に良かった。
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ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 原哲也(ハラテツ)の小説も書いて欲しいです (2017年11月17日 4時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
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