えへ ページ4
最悪。
最悪最悪最悪最悪最悪最悪!
ありえない!!
イケメンだったら少女漫画みたいでいいかもだけど
倉持くんそうでもないしな!
あーもう、発言には気をつけてる方なのに!
ほんと最悪、昨日絶対占い最下位だっただろ!
学校にいるため顔には出さずに
挨拶してくる友達に笑顔で挨拶を返す。
家だったら眉間にしわ寄せて暴れてるところ。
なんだよ女子力とはかけ離れたこの強固な精神力。
倉持「よう毬亜」
A「……おはよう、倉持くん
御幸くんも、おはよう」
一瞬自分の顔がひきつった感じがしたが
にこっ、と効果音が付きそうな笑顔を見せて
平然と自分の席に向かう。
なんだ、普通じゃん
悪い夢かなんかだったんだな。
だとしたら私相当疲れてたのかも。
心の中で胸を撫で下ろすと
ふいに倉持くんに手首を掴まれた。
倉持「みんな平等かよ」
A「え?」
倉持「彼氏にくらい他より元気に挨拶しても良いんじゃね?」
言葉を失う。
どうやら夢だけど夢じゃなかったようだ。
同時に頭の中でメイとサツキが元気よく駆け回る。
『夢だけど!』『夢じゃなかった!』
『夢だけど!』『夢じゃなかった!』
は、ていうかこんなに人がいる中で言ってんじゃねーよ
周りどよめいてんじゃん。
悲鳴!?いま悲鳴が聞こえたけど!?
A「ごめんなさい?」
倉持「なんで謝んだよ」
A「とりあえず謝った方がいいかなって…
えっと、そろそろ先生来ちゃうし
離してくれると嬉しいんだけど」
眉毛を下げて困ったように笑うと
倉持くんは『悪い』と言いながら離してくれて
自分の席に戻っていった。
HR終わったら囲まれて質問攻めにされるんだろうな
めんどくさい、なんて言おう。
確信した、今日は厄日だ。
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