馬鹿者15 ページ23
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それから観覧車は止まった。
あの時見えた見覚えのあるサッカーボール、観覧車に張り巡らされたベルト。
きっと新一達がどうにかしたのだろう。
パトカーや救急車のサイレンの音が聞こえてくる。
が、そんなことを気にする心情ではなかった。
キュラソーがもしかしたら...もしかしたら生きているかもしれない。1パーセントの望みでも...確認しなければ...
すると、
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「君!大丈夫かい!?」
「そのままじっとしていろ!すぐに瓦礫を、、、」
二人の救急隊員が私を見つけて駆け寄ってきた。
来るのが遅いよ、と無意識にチッと舌打ちをしてしまう。
私なんてどうでもいい。
私のことよりもキュラソーを、、、
腹部の傷を、、、
あの観覧車の方に!
その言葉はショックで言葉に出ない。
救急隊員が瓦礫を持ち上げた時、
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『(今だ)』
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隙を見て駆け出しだす。
硬い鈍器で殴られたような痛みが全身に回ったが、その痛みを忘れるくらい私は必死だった。
「ちょ!?待ちなさい!!」
後ろから救急隊員の声が聞こえるが無視。
腰の骨?そんなのも無視。
ただひたすら彼らのいる方へ走り続けた。
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ひたすら走っていると、新一の後ろ姿を見つけた。
隣には志保、近くには仲間に支えながらも立っている風見さんもいた。
たまたまこちら側を向いていた風見さんは私の存在に気づき、私を存在を確認したのか驚いた表情になる。
何台か救急車も停まっていて、そのうちの一つ、担架が運ばれているのが見えた。
その1つの担架に3人は集まっていた。
新一の表情で分かる。
『(ダメだったのか...)』
泣きそうになった涙をこらえた。
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救えなかった。
ようやく闇から出ることのできた彼女を。
これからは黒を脱ぎ捨てて、彼女に合う真っ白の世界で生きることの出来た彼女を。
私があの時に瓦礫なんかに下敷きにならなかったら...
キュラソーの覚悟を止めることが出来たら...
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風見「...A」
コナ「え...?A...」
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風見さんの声で新一は私の方へと振り返った。
今の私の表情はきっと酷いものだろう。
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よる - イッキ見しましたー!2日かかった…(読むのが遅いだけ)面白かったです!更新待ってまーす!笑 (2020年3月14日 15時) (レス) id: c5f0e73031 (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか?待ってます!! (2020年2月13日 0時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2020年1月21日 23時) (レス) id: bae193555e (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか.....? (2020年1月12日 23時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
氷 - めちゃくちゃ面白かったです!個人的にルパン達との絡みを増やしもらったら嬉しいな、と。これからも頑張ってください! (2019年12月22日 20時) (レス) id: 0dd927e5ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:235711 | 作成日時:2019年10月13日 21時