馬鹿者8 ページ16
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さて、場所は変わってここは観覧車の上。
上と言っても、本当に上。
ここでは2人の男が因縁の対決をしていた。
赤井「言ったはずだぞ、安室君...。狩るべき相手を見誤るなと...」
降谷「ああ...ヤツら組織を狩り尽くしてやるさ...キサマを制圧した後でな!!」
数分の激しい攻防を繰り返す中、急に安室君は動きを止めた。
降谷「それにお前には言いたいことがある。」
赤井「...なんだ」
降谷「...Aのことだ。」
赤井「A?」
言葉を繋ぐように言った降谷君の言葉に首を傾げた。Aの事で、俺に一体何の用だ?
降谷君は真っ直ぐにこちらを見ていて口を開いた。
降谷「赤井、お前は本当にずるい男だ。Aがどんな気持ちでお前と居るか知っているか?」
俺が狡いだと?
言葉の意図が不明だ。
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赤井「今はこんなこと話している余裕はないだろう?」
すぐ今にもノックリストが奴らの手に渡ってしまうかもしれないのに、こんな茶番をやっているわけにはいかない。
降谷「こんなこと?俺にとっては重要な案件だ。それに...それに今しか時間はない」
そう降谷零はそう自身に言い聞かし意を決したのか、俯いていた顔を上げキツく睨み付けてきた。
降谷「お前ばかりがAを独占して、可愛がって...それで?これからAをどうするつもりなんだよ」
どういうわけだ?
こいつ“も”Aに好意を寄せていることは分かっている。
......で、その俺への苛立ちを?今?
こちらにとっても君に対して、Aの昔を知っていることに嫉妬心が収まらない。
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『命なんていくらでも賭ける!!何がなんでもれいにぃを助けて!!お願い!!!』
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先程の電話口のAの焦っている声を思い出す。命なんていくらでも賭ける?ふざけんな馬鹿者、それで悲しむ奴は命を掛けた本人だぞ。
...そう思わせる相手。
これは単なる嫉妬心だとは分かっている。
...くだらない、子供みたいだ
そう思わせるのはAだからと気づいている俺自身にも苛立つ。
苛立ちを含んで降谷君を睨みつけた。
赤井「Aと俺との関係に、君は関係あるのか?」
降谷「そうやって見て見ぬ振り...それがAを傷つけているのに気づいていないのか?」
赤井「......」
俺の突き放すような言葉に負けずと、安室君も俺を睨みつける。
これだからこいつはいけ好かない。
鋭い洞察力で閉じている人の事情をこじ開ける。だからなんだ?
この男にそれは関係ないだろう。
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よる - イッキ見しましたー!2日かかった…(読むのが遅いだけ)面白かったです!更新待ってまーす!笑 (2020年3月14日 15時) (レス) id: c5f0e73031 (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか?待ってます!! (2020年2月13日 0時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2020年1月21日 23時) (レス) id: bae193555e (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか.....? (2020年1月12日 23時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
氷 - めちゃくちゃ面白かったです!個人的にルパン達との絡みを増やしもらったら嬉しいな、と。これからも頑張ってください! (2019年12月22日 20時) (レス) id: 0dd927e5ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:235711 | 作成日時:2019年10月13日 21時