馬鹿者6 ページ14
.
コナンside
.
『新一』
背後から名前を呼ばれ振り向くと走ってきているAに会った。
『事情は把握してる、急ごう』
簡潔に送ったメールだったがAは理解したらしい。Aは強い味方だ。
観覧車の乗り場に向かうと、従業員が数人居る。
どうやって内部に入ろうかと模索中、Aから声が掛かる。
『新一あれ、』
Aの指先を見ると、従業員の服装の安室さんが入っていくのが見えた。
相変わらず警察とは思えない姿につい呆れた顔になる。その俺の反応を見たのか、
『バレなきゃいいんだよ?』
と、聞き捨てならない言葉が聞こえて思わずAに顔を向けた。それに何も気にせず、
『誰にもバレなければ、それはやってないことと同じなんだから』
そうニヤリと俺に向かっていったA。
なんだよそれ...
コナ「お前が言うと説得力がありすぎる」
『失礼だなぁ』
そして俺達は難なく観覧車内に侵入した。
.
・・
おかしい。
私達はキュラソーが乗ったゴンドラへと向かって走っていた。響き渡るのは私達の走る音だけ。
疑問が頭を巡る。
キュラソーを奪還するつもりならここ、観覧車の内部から干渉筈だ。
それなのにここには人の気配も人が居た跡もない。
それとも、気配を殺して隠れているのか??
私がそれに気づいていないだけか??
私の前を走る新一の背に目を向ける。
もし近くに組織の人間が潜んでいたら。
もし新一のことをマークされたら。
私は足を止めた。
後ろからの足音が聞こえなくなったことに気づいた新一は不思議そうに止まって振り向いた。
どうした?と声を掛ける新一に強く言う。
『新一、君はここで戻りな。ここからは私一人でどうにかするから』
コナ「は?どうして、」
『今の君の体じゃ危なすぎるよ』
二人の間に冷たい風が通る。
新一は明らかに眉間に皺を寄せた。
コナ「お荷物だって言いたいのかよ」
『それは違う。ただそんな力も出ない体では危ないってこと』
遠回しにお荷物だと言っている言葉に新一の眉間の皺が更に深くなる。
数秒間お互い何も言わずにいると新一が私の背後にふいっと目を向けた。
そして見開いて、指を指した。
.
コナ「!おい、Aあれ!!」
『ちょっと聞いてる?』
はぁ、とため息をつく。
こいつには何言っても無駄だわ。
呆れながら新一の指先を見ると、コードが伸びている。あれはきっと...
『爆弾?この数だったら..』
コナ「ああ…」
観覧車ごと、爆破させる気か。
.
1889人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
よる - イッキ見しましたー!2日かかった…(読むのが遅いだけ)面白かったです!更新待ってまーす!笑 (2020年3月14日 15時) (レス) id: c5f0e73031 (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか?待ってます!! (2020年2月13日 0時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2020年1月21日 23時) (レス) id: bae193555e (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか.....? (2020年1月12日 23時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
氷 - めちゃくちゃ面白かったです!個人的にルパン達との絡みを増やしもらったら嬉しいな、と。これからも頑張ってください! (2019年12月22日 20時) (レス) id: 0dd927e5ca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:235711 | 作成日時:2019年10月13日 21時