馬鹿者13 ページ21
.
.
『ッ、、、?』
ふと、目を覚ますと下半身に感じる重い痛み。
殆ど感覚が無くなっている下半身。
そうか。
瓦礫の下敷きにされたんだ。
.
.
ボヤけた視界で音がするほうを見ると、キュラソーが私の下半身の上に乗っている瓦礫を退かそうとしているのが見えた。
『、、きゅら、、そー?』
キュ「!良かった、目を覚ましたのね」
キュラソーの声が耳に入り、ハッと意識が戻る。そうだ、ジンの弾丸の嵐に巻き込まれて、キュラソーと一緒に崩れた瓦礫と共に落ちていったんだ。
.
.
『......あぁ、、私どれくらい寝てた?』
キュ「ざっと、5分くらいよ」
そっかぁ、と1日とか経ってなくて少し安心した。
まだ決着はついていない。
寝てる間に全て終わってた、なんて言われたら悲しすぎるだろう。
それが良い終わり方ならいいかもしれないが、もしその逆だったら、私は一生後悔する。
俯いた時、視界に血が地面に溜まっているのが見えた。それに驚きおそるおそるその元を目線で追うと、キュラソーの腹部からだ。
『アンタ、その怪我......』
キュ「...」
私よりも余っ程重症じゃないか。
流れ出ている血は止まる気配を感じない。
早く止血しないと出血多量で死ぬ。
『私の事は後でいい!まずは自分の止』
ガンッッ!!
その時、近くの観覧車が重い大きな音がした。
その方を2人で向くと、観覧車の1つが動き出したのだ。
キュラ「なっ!」
『...車軸だ。車軸をやられたんだ!』
ジンのさっきの銃弾の攻撃、キュラソーを狙い終わったら次は車軸ごと爆破するつもりだったのだろう。
幸い私達の方には車軸の外れた観覧車は転がって来なかったが、転がる先はみんなが避難しているであろう建物だ。
何とか止めなければ!このままだと被害が!!
.
どう動くかキュラソーに声を掛けようとすると、彼女は何かをただ見つめていた。
彼女の見ているものに何とか動く首だけを動かして見ると、1台のクレーン車がある。
それに続き彼女を見ると、何か決意した顔をしている。
ッ!...まさか.........
.
,
.
『ねぇ、まさか死ぬ気じゃないよね?』
キュ「、、、」
私の問いに何も言わない。
するとキュラソーは私に少し微笑み、
「...ありがとう。白川A」と言った。
『ッ、』
何に対しての感謝だろう。
そう疑問に思っていると、彼女は私の上の瓦礫から手を離し立ち上がった。
そして、クレーン車へと走り出す。
1889人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
よる - イッキ見しましたー!2日かかった…(読むのが遅いだけ)面白かったです!更新待ってまーす!笑 (2020年3月14日 15時) (レス) id: c5f0e73031 (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか?待ってます!! (2020年2月13日 0時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2020年1月21日 23時) (レス) id: bae193555e (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか.....? (2020年1月12日 23時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
氷 - めちゃくちゃ面白かったです!個人的にルパン達との絡みを増やしもらったら嬉しいな、と。これからも頑張ってください! (2019年12月22日 20時) (レス) id: 0dd927e5ca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:235711 | 作成日時:2019年10月13日 21時