野良猫《名探偵コナン》

解明者8 ページ39

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顔を上げて、如月さんと改めて目を合わせる。
如月さんは俺の難しそうな顔を見て首をかしげていた。


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『どうしたの？“新一君”、難しい顔して、、、』


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コナ「！！！なっ、、、」




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わざと強調された言葉に心臓が一瞬止まった。




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“新一君”
彼女は確かにそう言った。

さっき感じた違和感はそうだったんだ。
サラリと自然に言われたその懐かしい自分の名前に気づかなかった。


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俺は気付かず応対していた、、、。
いつからそう呼んでいた、、、？




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コナ「な、何言ってるの？僕の名前は江戸川コナンだよ、、？
なんで、新一兄ちゃんの名前が、、？」



『はっはー、私も一か八かで聞いてみたけど、君の反応を見るに、本当だったみたいだね』


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クイズに当たった時みたいに嬉しそうにニコニコと笑う如月さん。
もうどうやら誤魔化しても無理そうだ。



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コナ「お前なにもんだ、、、」



わかりやすく如月を睨んだ。
如月は気にもしてない様子だけど。

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『うお！認めたね。
まあ、、、はっきり言ってあなた自身の事は興味無い。あなたを幼児化させた薬について知りたいの。』

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コナ「薬！？何か薬について知ってんのか！！
お前、組織の者なのか！？」



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薬と聞いて過敏に反応した。
俺の幼児化を知っている、そして幼児化した原因も知っている。

やっぱり組織の者か！？


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『薬についてはあまり知らないよ、、その薬の名前がアポトキシン4869って事ぐらい』



コナ「、、、組織の者ではないんだな？」


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『、、、その“組織”が何を指しているかは知らないけど、私は独立してるし何にも属していないよ』



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さっきのおちゃらけた、けらけら笑っていた顔とは違って雰囲気がガラリと変わる。

その口調と目は嘘を言っているようには思えない。



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コナ「、、、信じるよ、、。お前の言う通り、俺は工藤新一。アポトキシン4869の副作用によってこんな身体になっている。」


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『副作用、、、？
アポトキシンは幼児化の薬ではないんだね？』


コナン「ああ、、、」


副作用と聞いて、少し残念そうな顔をした如月。
幼児化の薬が欲しかったのか？
って、それよりも、、、


コナ「で、お前は結局何もんだよ、、、」

『あー、私はちょっとした情報屋だよ。
ごめんね、ちょっとポチッ！と調べさせてもらった。』


ポチッ！とて、、、
まあ、組織のアポトキシン4869の名称も知っているから、相当手練れなハッカーなんだろう。

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