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地下駐車場からは地上である1階までしか行けないようで、一旦地上階である玄関に出る。

見た目30代の上司と、運転をしてくれていた方に続いて歩いて行くと、見えた景色にわあ、と声が出そうになった。


吹き抜け構造で高い天井、玄関にはまるで改札口のように沢山のICカードリーダー。ぴっ、とタッチして進んで行く大勢の職員の方たちの姿が見える。

さあ、出して。と言われ、慌てて服の下に入れ込んでいた自分のカードを取り出す。ぴっ、とタッチすると簡易扉が開いて中へと誘導される。

手前側のエレベーターを待ちながら、奥の方にもまだまだ続くこの建物にワクワクが止まらない。
地下には食堂もあるから、明日のお昼に連れて行ってやるよ。と言ってくださる上司に感激しているとポーンと到着したエレベーター。
最上階である20のボタンを迷いなく押すのを見て、驚きで思わず降谷くんと目を合わせる。
ゴー、とぐんぐん上昇して直ぐに扉が開く。歩き出す上司の後ろをついていくと、どうやら先ほどの吹き抜けがここまで続いているようで、思わず近くの手すりから身を乗り出す。
下を見ると私たちが先ほどまでいた正面玄関と、出勤、退勤する人々の姿が見える。

降「すごいな。」

隣から聞こえてきた声に目線を横にやると、降谷くんも私と同じように下の景色を見つめながら言った。

降「でも制服姿の俺たちはちょっと目立つな。」

くくく、と笑って言われて、そういえばこの建物の人たちは皆スーツ姿かオフィスカジュアルだ、と気付く。


男「…ここにいるのは警察官だけじゃ無いしな。」

突然上司の声が聞こえて驚いたけれど、私たちが物珍しさから立ち止まってしまったのを待ってくれていたようだ。
急いで顔色を伺うが、怒っているような素振りは見えないのでホッとする。

男「今日は地下駐車場から来たが、正面玄関から入るとよく分かる。ここは俺たち警察庁の人間の他に、この20階にいる国家公安委員会の皆さま、そんで総務省と国土交通省の人たちがいるからな。警察庁の人間以外はみんな警察官じゃねえんだ。」

「…そうなんですね。」

男「ここからの眺め、いいだろ。でも緊急時に飛び降りれねえから、やっぱりこんな場所には内閣府のお役人様方がいるのがぴったりだっつーの。」

降「…ええと、つまり…?」

男「そうだ、俺たちの職場は20階じゃなくて2階。戻るぞ!」

ワハハ、と笑って再びボタンを押す彼は、どうやら私たちにこの景色を見せに来てくれただけのようだ。

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ののか - この作品のファンです!応援してます! (4月4日 22時) (レス) id: dc038c192f (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます😭大好きって言ってくださるあおいさんがとっても素敵な方です‼︎心からそう思います!!更新頑張りますねー! (8月12日 17時) (レス) @page6 id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!!もうこの作品が大好きすぎてやばいです!!!更新頑張ってください!!!!! (7月31日 16時) (レス) id: 418dda50ad (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - 光さん» 光さん!温かいコメントをまたありがとうございます☺︎やっとやっとの公安編ですー!降谷さんとのキュンキュンも書けます!これからもこの作品をよろしくお願いします! (7月27日 23時) (レス) id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編おめでとうございます☺︎これからの展開も楽しみです。密かながら応援してます! (7月22日 20時) (レス) id: c03f77c018 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青空 | 作成日時:2023年7月19日 23時

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