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籠「そのことを危惧した私が上に掛け合い、警察大学校、警察学校、何処でもいいから優秀な学生を、と上が探した結果が君たちだ。……何でも工藤は卒業前に一発かましてくれているね?お陰で警察大学校の校長から君は直々に認められているようだ。」

カサリ、と持ち上げた資料には私の辿った動向が逐一記されているのだろうか。まだそのことは降谷くんは知らないのだから、特筆して欲しくなかった。隣から感じる視線に気付かないフリをしながら、籠山室長に早く次の話を、と求める。


籠「二人は文武両道、才色兼備。警察学校の主席と次席だそうじゃないか。これは採用でしょう、と上が認めた結果、流石に国家試験を受けないまま採用する訳にはいかず、二人には『インターン』の形をとってここに来てもらうことになった。」


……いんたーん、と心の中で繰り返す。


籠「だからまだ君たちの階級は巡査で、本当はここで働かせることも許されないのだが、何とか頑張っていって欲しいと思っている。……来年の4月末に、国家公務員試験がある。そこで勿論筆記試験に合格する必要があるが、それを経て6月初めから官庁訪問が始まる。……言ってみれば口頭試問、つまり面接だ。そして何度か繰り返された後、7月末に最終官庁訪問があるのでそれを終えたら無事、合格だ。8月には正式採用、階級も一気に警部補からのスタート。……仕事を手伝って貰いながら、もしかすると仕事を任せることも増えるかもしれないが、そんな中で試験に向けて勉強するのは本当に大変なことだろうと思う。だが、ここにいる捜査官たちは皆試験を経験した者たちで、そして皆が君たち二人に期待している。必ず君たちの力になってくれるだろうから、どうか合格を掴み取ってくれ。」


お願いだ、と頭を下げられてしまい、私たちは慌てて頭をお願いですから上げてください、と言う。


籠「引き受けてくれるか?」

「ですから、どうか頭を」

籠「お願いだ。」

降「……分かりました、引き受けますから!」

籠「、本当か!」

「はい、分かりました。頑張って、みます。」

籠「そうか……!」


ようやく頭を上げてくれた室長に胸を撫で下ろし、とにかくよく分からないけどこの部署の人手が全く足りていないことだけは分かった。
……にしても、3年前の黒田さんって……あの強面の火傷の降谷さんの上司じゃん?
オールスターじゃん、と顔を引き攣らせながら、続く籠山室長の説明に耳を傾けた。

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ののか - この作品のファンです!応援してます! (4月4日 22時) (レス) id: dc038c192f (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます😭大好きって言ってくださるあおいさんがとっても素敵な方です‼︎心からそう思います!!更新頑張りますねー! (8月12日 17時) (レス) @page6 id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!!もうこの作品が大好きすぎてやばいです!!!更新頑張ってください!!!!! (7月31日 16時) (レス) id: 418dda50ad (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - 光さん» 光さん!温かいコメントをまたありがとうございます☺︎やっとやっとの公安編ですー!降谷さんとのキュンキュンも書けます!これからもこの作品をよろしくお願いします! (7月27日 23時) (レス) id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編おめでとうございます☺︎これからの展開も楽しみです。密かながら応援してます! (7月22日 20時) (レス) id: c03f77c018 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青空 | 作成日時:2023年7月19日 23時

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