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部屋に残っていた者達はほぼ同時にドアへと視線を向けた。
数秒後にドアが開き、ダークグレーのスーツを身に纏った青年と、白いブラウスを着た女子が現れた。二人が深々と一礼すると鮮やかな金髪が煌めき、艶やかな黒髪がふわりと流れる。

たったそれだけのことで室内の空気が変わるのを籠山は感じた。


工「本日より正式着任となる工藤Aです。」

降「降谷零です。」

工/降「「一日でも早くお役に立てるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします!」」


顔を上げた若者の方へ、籠山が近付く。


籠「ここが今日から君達の職場だ。私は室長の籠山 彰(かごやまあきら)だ。よろしく。」

降「はい。よろしくお願いします!」

工「よろしくお願い致します!」


眩しい笑顔を浮かべた工藤に赤面する公安捜査官が数名。期待の新人に温かい笑みを送る捜査官が多数。


籠「早速だが、君たちは先輩に付いて仕事を学んでもらう。
降谷は浜田に、工藤は岡に、よく面倒を見て貰ってくれ。」


浜「降谷くん、よろしく。」

岡「工藤さん、よろしくね。」


それぞれを担当する先輩と握手を交わし、明るい笑顔で談笑する姿はとても微笑ましい。
昨日は新人二人に警察庁の建物内を案内したり、部署の給湯器の使い方や、簡易な仕事内容を説明したりする日に設定していた筈だった。だが報告書纏めに追われたこの部署の者が二人の相手をする時間がなく、ましてや仕事を手伝わせたとの報告も受けている。既に顔見知りの面々を見つけて安堵の表情を浮かべる二人を見ていると結果オーライかな、と許してしまいそうになるが、昨日の出来事はこちらの失態だ。何とか、あの二人の強力な戦力を潰すことなく活かして、手一杯となってしまっているこの部署の仕事内容にもう少しゆとりが出れば…


早速新しく用意された、それぞれの指導担当である浜田の隣と岡の隣のデスクに二人が座ったのを見届けつつ、籠山は二人への期待を膨らませずにはいられなかった。

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ののか - この作品のファンです!応援してます! (4月4日 22時) (レス) id: dc038c192f (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます😭大好きって言ってくださるあおいさんがとっても素敵な方です‼︎心からそう思います!!更新頑張りますねー! (8月12日 17時) (レス) @page6 id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!!もうこの作品が大好きすぎてやばいです!!!更新頑張ってください!!!!! (7月31日 16時) (レス) id: 418dda50ad (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - 光さん» 光さん!温かいコメントをまたありがとうございます☺︎やっとやっとの公安編ですー!降谷さんとのキュンキュンも書けます!これからもこの作品をよろしくお願いします! (7月27日 23時) (レス) id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編おめでとうございます☺︎これからの展開も楽しみです。密かながら応援してます! (7月22日 20時) (レス) id: c03f77c018 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青空 | 作成日時:2023年7月19日 23時

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