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ブロロロロ…と低く唸るエンジン音を響かせる黒色の車体に乗せられた二人は、警察庁へと向かっていた。車内には上司に当たるのであろう30代ほどの男性と、運転をしている初老の男性。二人とも降谷くんの金髪と細身の女を見ても微動だにしなかった所を見ると、相当仕事が出来るのだろう。

儀礼用の装飾は既に外し、とにかく時間がないのか車の中で様々な説明を受ける。警察庁の駐車場は地下、駐車場に入場するにもICチップ付きのパスが必要。言われながら渡された顔写真付きのカードを受け取ると、首から掛けて服の下に入れ込むように指示される。

基本の仕事は全国の公安から上がってくる警備企画書の審査、及び立案。同時に国内で起こりそうなテロの予防、時にはテロ組織の根絶にも力を尽くす。国の安全と秩序を守る部門だ、との説明を受ける。
…私はトリプルフェイスの降谷零を前世で知っているし、どのような仕事内容なのか覚悟はしていたけど。中々大変そうだと今からうへえと思ってしまう。

気付けば警察庁の地下駐車場へ向かって地下に潜っていた。普通の駐車場みたいに自動で上がり下がりするポールが入口かと思っていたけど、違うようだ。陸続きの国の国境検問所かと思うほどの重警備。入り口と出口がこの場所だけなのか、私たちが向かっているところの反対車線にも同様の警備が敷かれている。
小さく、それでいて頑丈そうな部屋の中に二人の警官が座っている。運転をしてくれていた男性が、おもむろに後部座席の窓まで開けて彼らに4人、と告げると室内を確認した警官が頷いてボタンを押す。
すると上下に自動で動くらしい鉄製のボラードが下がり、車を進めた先で運転手の彼がカードリーダーにカードをタッチして、やっと入る事ができた。

降「さっきの二人の警官は、24時間いるのですか?」

男「ああ、交代制でな。驚いたか?」

降「はい…。向かいの出口側の人も合わせると4人はあの場所にいることになりますよね。」

男「ああ、それだけここには秘匿情報が溢れているからな。この駐車場でそれだけ驚いてちゃあ、この先もっと驚かないといけねえや!」

若いなあ、と楽しそうに笑った彼は、運転してくれていた男性にありがとうございました、と礼を言ってエレベーターの近くに停められた車のドアを開けた。

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ののか - この作品のファンです!応援してます! (4月4日 22時) (レス) id: dc038c192f (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます😭大好きって言ってくださるあおいさんがとっても素敵な方です‼︎心からそう思います!!更新頑張りますねー! (8月12日 17時) (レス) @page6 id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!!もうこの作品が大好きすぎてやばいです!!!更新頑張ってください!!!!! (7月31日 16時) (レス) id: 418dda50ad (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - 光さん» 光さん!温かいコメントをまたありがとうございます☺︎やっとやっとの公安編ですー!降谷さんとのキュンキュンも書けます!これからもこの作品をよろしくお願いします! (7月27日 23時) (レス) id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編おめでとうございます☺︎これからの展開も楽しみです。密かながら応援してます! (7月22日 20時) (レス) id: c03f77c018 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青空 | 作成日時:2023年7月19日 23時

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