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ニカッと笑って言うもんだからおいおい…と思うけど、幼馴染ってそれだけ心強い存在だよな、と納得する。
…オレもゼロと一緒に働けたら一番だけど、その願いはすぐには叶いそうにない。オレの卒業後の進路は取り敢えず決まってるし、そこは絶対ゼロがいない場所だから。
萩「んでAちゃんのことだっけ?俺も何も聞いてないけど、間違いなく引き抜きはされてるんじゃね?…FBIに引き抜かれようとされてたくらいだし」
伊「…えふ?はあ?FBI??」
降「班長すまない、その話は後だ。」
伊「お、おお…。工藤、訳ありにも程が…ってん?ちょっと待て、萩原と松田は機動隊ってことは、卒業後の交番勤務なしか?」
松「ああ。すぐ配属だぜ。」
伊「…そうか。かなり特例だな…。」
降「…二人がちゃんと分かってるか怪しいが、卒業後すぐに配属先に行くのは大抜擢の部類なんだぞ…」
萩「知ってるっつーの!俺たちスカウトされた身だかんな?次ここじゃないとこで会った時、もしかしたら俺たち、さん付けで呼ばれないとだめな階級になってるかもよ?」
な、じんぺーちゃん!なんてらしくないことを言い始める萩原を横目に、あと数分でチャイムが鳴る、と示す長針に意識を向けつつ急いで気になったことを問う。
「…で、ゼロはどうして急にAの進路が気になったんだ?」
降「どうしてって…Aは誰よりも優秀だし、日本警察に収まるような人材じゃない。何処かから引き抜きでもされてたら、今日の松田みたいに誰かに話しているんじゃないかと思って。」
同じことが
松「…そんだけ優秀なAが、引き抜きを受けずにいるとは思えねぇ。それでも、俺たち5人が誰一人としてアイツの進路を知らねえっつーことは、言えねえ部署に行くかもってことだろうよ。」
「言えない部署?」
伊「…刑事ドラマなんかで名前を聞く有名どころだと、公安…とかな。」
その言葉を聞いて、前に座る零はほんの僅かに耳を動かした。
…オレ、知ってるよ。零は耳が動くんだ。それも、何か隠し事をしていて言い当てられた時。
きっと4人とも、零だってどこかに引き抜きを受けてるって勘付いてる。しかもオレにすら教えてくれない部署からだろ?決定打は今の耳の動きだ。
…なるほどなぁ。頑張れよ、零
オレも、いつかそこで零と働けるように頑張るから。
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青空(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます!!!とっても嬉しいです‼︎ (6月29日 21時) (レス) id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 大好きです!!!!!更新頑張ってください!!!待ってます! (6月19日 7時) (レス) id: 418dda50ad (このIDを非表示/違反報告)
ホワホワ - 1日遅れですが読みました!続きが気になりすぎます!これからも応援してます! (5月29日 21時) (レス) @page41 id: 264214b0c8 (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - ホワホワさん» いつもありがとうございます‼︎今日出したお話も楽しんでくださいね‼︎🌸ホワホワさんのコメントに助けられて3つも更新できちゃいました!🤭 (5月28日 23時) (レス) id: d616d8a279 (このIDを非表示/違反報告)
ホワホワ - めっちゃ面白いです!更新待ってます!頑張ってください! (5月25日 22時) (レス) @page38 id: fb5e568a3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青空 | 作成日時:2022年5月3日 9時