44 side: 降谷 零 ページ46
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松「こんなややこしい話についてくるなんて、お前ら物好きすぎるだろ。」
ふはっと破顔した松田が放った一言。
言葉遣いは荒いが、それは俺たちに対する賞賛の言葉。
そうだな、と心の中で松田に同意する。
優秀な、仲間たち。きっとここを卒業してもずっと仲良くやっていける。
俺にとってはじめての、青春というべき日々。そんなかけがえのない日々は、こいつらと居るだけで勝手に近寄ってくるんだから不思議だ。
工「BPF…ねぇ。」
萩「ん?Aちゃんなんか引っかかる?」
工「、んーん。…萩原くん。」
萩「なぁに?」
工「今日のこと、ずっと覚えててね。」
突然訳のわからないことを言い出したAに驚いて顔を上げると、萩原の表情は困惑している。
萩「…え?Aちゃん??」
工「だって、萩原くんと松田くん、爆処に行っちゃいそうだもん。」
隣でコソッとヒロが爆処ってなに?と聞いてくるから、爆発物処理班のことだ、と答える。
工「爆弾解体で、今日みたいに実は遠隔操作付きでした、なんて結末聞きたくないよ。」
Aが泣きそうな顔で、萩原に懇願している。
萩「…ん、分かった。…そんな泣きそうな顔、すんなよ。俺女の子のことは泣かさない主義だからさ。」
萩原がパチン、とウィンクをかましてAの頭を撫でる。
工「絶対だからね?」
萩「ほーい、任せて♪BPFね、しっかり覚えた。」
よかった、と胸を撫で下ろしているAを不思議に思うが、二人のことを心配するが故なのだろうと思うことにする。
諸「A、なんか、よかったね。」
工「うん!」
ニコッと笑ったA。
どうしてだろうか。ヒロと笑い合うAの顔が、今までで一番綺麗に見えた。
松「A、お前こそもう失敗すんじゃねえぞ。」
工「はーい。ありがとうございました、松田せんせ。」
もうすぐ消灯時間だから、そろそろ戻ろうと腰を浮かす。
「おい、帰るぞ、みんな。」
明日の授業はなんだ、と聞く松田に刑法だな、と答えると、かったりーーーっと盛大に嘆いた松田。
でも驚いたな。Aはどこで勘付いたんだ?
松田と萩原はどうやら爆処へ行きそうだ、と。
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青空(プロフ) - cherry*さん» cherryさんありがとう!ヒロやみんなのこと、再現できているみたいでよかった。作者が見切り発車するせいで僕と主人公が公安警察に所属するのはいつになるやら…。だけどまだまだ警察学校での楽しい日々は続くから一緒に楽しんでくれ!降谷。 (2022年4月29日 23時) (レス) id: 04a0a3d78f (このIDを非表示/違反報告)
cherry*(プロフ) - このお話大好きです、、!一つ一つのキャラがしっかりしていて、崩さずに主人公とお話させてるのほんとに天才だと思います!!めっちゃ応援してます!(あわよくば降谷希望です、、、) (2022年4月29日 20時) (レス) id: c527621d7e (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - belleさん» わあわあわあわあ!!!!こんっなに嬉しいコメントありがとうございます!私の妄想が暴走しないように頑張ります笑とりあえず警察学校組と新一くんを絡ませたい今日この頃です。。早く降谷さんとくっつけ!て思うんですけど汗。更新気ままに頑張ります!! (2022年4月19日 21時) (レス) id: 8bcc0b53e4 (このIDを非表示/違反報告)
belle(プロフ) - 初めまして!久しぶりに見入っちゃう小説に会えて一気見しちゃいました、笑 降谷さんと結ばれるの楽しみです^ ^更新楽しみにしてますね! (2022年4月19日 0時) (レス) @page41 id: a2ba23688b (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - 読者さん» 嬉しすぎます‼︎早く警察学校組を出したくて出したくて(笑)読んでくださってありがとうございます!感想頂けて私飛んで喜んでます♡ (2022年4月3日 15時) (レス) id: 8bcc0b53e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青空 | 作成日時:2022年3月28日 19時