あなたを守るよ。【降谷零】【名探偵コナン】

36 ページ38

・



有「まあっ！！みんな揃いも揃ってイケメンじゃない！！」


チチチ、と小鳥がさえずる朝。
昨日無事に家に帰ってきて、久しぶりの家族に癒され日々の疲れが吹っ飛んだ。そんなこんなですっかり忘れていた写真を今日朝ご飯が終わってからのコーヒータイムに家族に見せた。


優「楽しそうで何よりだよ。Aの仲間はみんないい人そうだね。」

「そうなの！！」

新「ねえちゃんこのおじさん誰??」

「これがね、私たちの先生。鬼塚教官よ。」

新「…おに…。」

「とーーっても厳しいよ。」

新「でもその鬼教官、この写真じゃ笑ってるじゃんか」

「鬼教官って笑。だってね、この写真、私たち6人で教官の命を救った後に撮った写真なんだもの」

有「まあ、人命救助ね！Aちゃん凄いわ！！！」

「凄いのは、この5人だよ。」

カップをソーサーから上げて、ブラックのコーヒーを一杯飲む。うん、有希子さんが入れるコーヒーはやっぱり別格。

有「イケメンでしかも正義感に溢れるヒーロー…。Aちゃん、今度家に連れてきていいのよ！！！？」

優「有希子…、それは有希子が会いたいだけだろう…」

優作さんが眉を八の字にして困っている。対して有希子さんの目は爛々と輝いているんだから、本当に有希子さんったら可愛い。

新「姉ちゃんは、何したんだ！！？」

瞳をキラキラさせてる子、もう一人ここにいた。新一くんも可愛いんだから…私の家族みんな可愛い。本当に、5人連れてきて私のぷりてぃーな家族を自慢したい。

「私はねえ、拳銃よ！」

新「けんじゅう！！！」


キラキラとした瞳を大きく輝かせた新一くんに私たち6人の武勇伝をひとしきり語った。


新「かっけー！…で、姉ちゃんの緊張を解いた降谷って人、どの人のことだ？」

有「あ、それ私も知りたーい♪どれどれ！？」

「ああ、降谷くんなら…この金髪の人だよ。」


松田くんに渡された完璧な拳銃、萩原くんが見つけてくれた弾。二つを合わせて教官の首を縛るロープに照準を合わせても、なかなか狙いが定まらない。ズレたら後がないことがこんなに緊張に繋がるなんて。できないことにもまた焦っていると聞こえた声。
___落ち着け！A！！

一気に震えが収まって、合わせた照準。

ダーンッッ


新「…きれーな金髪だなぁ。かっけー！」

「…教官を囲んでる、私から時計回りに萩原くん、諸伏くん、伊達班長、松田くん、降谷くんだよ。」

有「やだ、かっこいいわ！みーんな同い年なの？」

「うんっ」

37→←35

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す