あなたを守るよ。【降谷零】【名探偵コナン】

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ザバッと湯船から立ち上がって置いていた洗顔フォームを取りに行くと、聞こえる黄色い歓声。


えええ、もう恥ずかしすぎる。
確かに黄色い歓声はよく浴びるけど、全部あの男たちに向けられたものだったから！！私個人は慣れてない！

「Aちゃん、もう出て行っちゃう？」

『…うん、そうしようかな。」

顔見知りの、鬼塚教場の女の子に呼び止められる。

「…あのね、ここにいる子がAちゃんに聞きたいことあるんだって。」

…！？まさか、松田くんの他にも私の家族のこと、勘づいている子がいるってこと？と訝しんでいると、

「そんな変なこと聞かないから！みんなAちゃんとお近づきになりたいんだよ。」

言われてみんなの顔を見ると、みんな瞳をキラキラさせてほんとかわいい。
…あ、今私見事に絆された。


ということで、ここに留まることになった私。
素っ裸で…ということはもう忘れてとりあえずお風呂椅子に座り顔見知りの子の側に避難する。


「ふふっ、Aちゃん知らなかったでしょ。」

『え？』

「あなた達が、王子と姫なんて呼ばれ方してるの。」

『…うん…。びっくりした、。』

「でもね、本当にAちゃんとあのイケメン軍団が群れてたらクラスみんなが見ちゃう。なんかね、そこだけ光が差してるんだよ。」

『ええ、もうやめて…知りたくなかった…。』

本当に恥ずかしい。

最初の頃は5人といるのが少し怖かった。
松田くんには秘密を握られていたし、私が守りたい人たちは綺麗すぎて眩しかった。顔よし、スタイルよし、漢気よし。こんないい男たちと前世では全く縁がなかったため、挙動不審に陥りそうになったことも度々。
近くにいたらきっと女子からの嫉妬が凄まじいんだろうな、と思っていたから、なるべく離れるようにしてみたり。

だけど嫉妬のしの字も聞こえなくて、ただ単に5人とつるむ時間が大好きになって、最近やっと仲間として仲良くでき始めた。大好きな友達であり、仲間であり、守るべき人たち。


…けれど。思っていたのとは違う種類の視線を浴びていたことが分かって今かなり恥ずかしい！
王子は納得だよ？みんなほんっとうに綺麗な顔してるから。
でも、、姫っていう名称は私に似つかわしくない。


ぐるぐると考え込んでいる私の横顔を見ながら、顔見知りのみきちゃんが
(ほんとに自分の綺麗さ、分かってないんだね…。でもそこが、姫が好かれる理由なんだよ。)
と呆れていることなんて、つゆ知らず。

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