あなたを守るよ。【降谷零】【名探偵コナン】

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有「ちょっとちょっとAちゃん、すっごぉーくかっこよかったわよ！！！私感動しちゃったわ！！」

ねえ新ちゃん！と、有希子さんが新一くんを胸の前でぎゅーっと抱きしめる。

新「ちょっと母さん、おろせって！」

やいやい今日も賑やかな私の家族。
制服姿で私の最高の姿を見せられてよかった。

「新ちゃん、おいで。」

有希子さんの腕から逃れた新一くんを、今度は私が捕獲してやろうと呼ぶと素直に近づいて来てくれた。

「よっっっと」

新「うぇぇあぁあ！？」

だいぶ大きくなったけど、まだまだ抱き抱えられる小ささの私の弟。

新「おいぃ〜、今度は姉さんかよっ。降ろせって！」

「いいじゃないの、ケチねえ。私今日から一ヶ月、家に帰らないんだから新ちゃん補給させてよ！」

新「・・・え？今日、もうここでお別れなのか？」


ぐりんっと振り返った新一くんの、透き通った蒼い目が私の顔を捉えた。

「うん、そうだよ・・・また会えるのは、一ヶ月後。家でいい子にしてるんだよ〜」

そう言いながら、スーツ姿の新一くんをより力を込めて抱きしめる。


有「Aちゃんとまた離れ離れは寂しいわね、新ちゃん。」

優「新一、お姉ちゃんはこれから警察官になるために頑張るんだよ。応援しようじゃないか。」


急に静かになってしまった新一くんを心配して、優作さんと有希子さんが話しかける。


新「・・・また、ホームズの話、しような？一ヶ月後には、家に帰ってくるんだよな？」


「うん。一ヶ月後。いっぱいホームズの話、しようね。・・・蘭ちゃんと、仲良くね。」


新「なっっっっ！なんで今蘭の話が出てくるんだよ！？」

「え？仲良しなんでしょ？お姉ちゃんにもまた会わせてよ。」

新「・・・まあ、また今度な。」


「ふふふ、ありがと新ちゃん。じゃあ、そろそろ行かなきゃ。」


最後にぎゅっと力を込めて、ゆっくり新一くんを降ろす。


優「A、しっかりな。また電話してくれ。たくさん学んで、たくさん仲間を作って、頑張ってくれ。」

期待してる。

優作さんにポンポン、と頭を撫でてもらう。

有「Aちゃん、無理しちゃダメよ？睡眠不足は美肌の敵よ！！頑張って！」


「ありがとう！」



また、一ヶ月後。

大好きな家族とまた離れるのは悲しいけれど、しっかり最高の仲間を作るから心配しないで。

心の中で家族に話しかけて、


「じゃあ、また！」

校舎の方へ足を向けた。

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