あなたを守るよ。【降谷零】【名探偵コナン】

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ふう、と一呼吸し、我が家の呼び鈴を押す。

工藤、と書かれた表札の上の無機質な黒いカメラに目を合わせて母の返事を待っていると、代わりに聞こえたのはドタドタドタと廊下を走る音。

得体の知れない音を訝しんでいると、突如バーンっと扉が開いた。

「、っ！？」

突然のことに驚き、肩がビクゥッと跳ねる。
でも開いた扉の目の前に人がいないので、徐々に目線を下げると…

いたわ。
工藤新一くんが、息を切らせて出迎えてくれました。


新「…こんにちは。」

「ふふ、こんにちは。でも、まずはただいま。」

新「あ、そっか、…おかえりなさい。」


ダメだ新ちゃんプリティーがすぎる

有「Aちゃーーん！おかえりなさーい！！」

後ろから有希子さんと優作さんも続いて、

有「長旅大変だったでしょう？ああそうだ！先に荷物受け取っておいたわよ！…あら、スーツケース三つもあるじゃない！？大変だったでしょ！やっぱり迎えに行くべきだったわ…ごめんなさいね、Aちゃん」

優「有希子、、それより早く家に入れてあげようじゃないか。」

一気にまくしたてる有希子さん、それを宥めるお父さん
この姿をどんなに待ち侘びたか！
　
「みんな、ただいま。」

久しぶりに家族が全員集まって、幸せな気持ちで満たされて頬がゆるゆるだ。
新ちゃんの衝撃の登場により17歳の工藤新一を思い出す余裕もなく、無事会合を果たしたのだった。


ぐるん、ぐるん
スーツケースの車輪を濡れティッシュで延々と拭いていると、ぴょこんっとはねてる毛とともに新ちゃん登場

このプリティーな子が弟なんて改めて幸せすぎる。

新「なあ！」

なんて考えてたら、生意気に呼ばれました。

「うん？」

新「A姉ちゃん、俺、工藤新一！今9歳だ！」



…え、知ってる。あれれー？もしかして私と会うの久しぶりで緊張してるのー？

「新ちゃん、おっきくなったねぇ、久しぶり。」

そう言ってニヤけ顔で彼の頭をなでなですると、ポポポポっと頬が赤くなっていく。

新「っ！！俺、姉ちゃんに負けねえからな！！姉ちゃんが警察官になったら、俺はホームズの弟子として手伝ってやるからな！」

___K！O！工藤A、新一くんの可愛さにノックアウトだー！

ちょうど座ってキャリーケースの掃除をしてたから、この可愛い生き物を直視してしまう。ふらり、としながらまだ返事の返ってきたことのない神に、久しぶりに呼びかけてみる。

おい、神よ。我が弟はこのプリティーさで世界を救うぞ、と。

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