【ジョジョ】君達を【花京院典明】

暗青の月　５ ページ16

「人質なんか取って舐めてんじゃあねえぜ、この空条承太郎がビビり上がると思うなよ。星の白金(スタープラチナ)！」

承太郎がぶん殴ると、偽船長は呆気なく吹っ飛ばされる。

『随分とあっさりしてますね、とは言っても流されて行っているし確認のしようもないか』

「ほんとにその辺慎重なんじゃな、まぁポルナレフのときは実際動いたが…」

『承太郎、どうしたんですか？手を貸しますよ、ほら』

しかし、承太郎は中々上がってこない。

『？承太郎？…まさか、』

「ああ、そのまさかだぜ…引きずり込まれる…っ！」

そういう承太郎の星の白金(スタープラチナ)には、腕から船腹にかけてびっしりと
(花京院曰く甲殻海生動物の)フジツボが生えていた。

「奴はまだ戦う気だ…おれのスタンドから力が抜けていく…！」

『承太郎！！』

承太郎は、アンをこちらに寄越してから海の中に消えてしまった。
＊＊＊＊＊
しばらく経っても、承太郎は海から上がってこない。

「遅い、浮かんでこないぞ！」

ジョセフらが心配の声を上げる中、灯は焦っていた。

(まずいまずいまずい、助けに行こうにも海面に鱗がびっしりで海に入れない！いくら私のスタンドが能力全振りで水中戦が大の苦手でもやっぱり行くべきだった？あのときアンを私が助けに行っていれば)

「…灯？大丈夫かい、顔色が悪いよ」

花京院が声をかけ、そこでやっと灯はハッとする。

『ぁ、うん、ごめん。少し焦っただけ、ありがとう』

その時、承太郎が海から顔を出す。どうやら無事に倒したようだ。

『…良かった』

灯は誰にも聞こえないくらい小さな声で、そう呟いた。

力　　１→←暗青の月　４

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す