個性的な仲間たち ページ14
A子、B、C、Sが、公園で集まって遊んでいた。
「わーい!!」
「い、痛いよA子っ!」
Bが滑り台を滑っていると、Bが滑り終わる前に、A子が続いて滑ってきた。
そして、Bの背中にぶつかる。
「楽しいねー!Bちゃん!」
「あ、暑苦しいわ!」
そう言って、Bはすぐに滑り台から退く。
「え〜?……」
「…そんなことよりA子ちゃん、ぼくとシーソーでもして遊ばないかい?」
近くにいたCが、A子に声をかける。
「…うん!いいよー!」
そして、二人はシーソーをし始めた。
ギー ガタンッ ギー ガタンツ!
「わー!楽しー!!」
A子は、Cのことなんかお構い無しに思いっきりシーソーを漕ぐ。
「ちょっ、A子ちゃん…!?勢いつけすぎだよっ…!!」
Cは、A子の漕ぐスピードについていけずに、振り落とされそうになっている。
「わーい!C君も頑張れー!!」
「A子ちゃんっ…!やりすぎだよ…っ!」
横で見ていたSが、二人を心配そうに見つめる。
ギー ガタンッ!!
「うわあっ!?」
「ああっ…!」
Cがシーソーから落ちそうになった瞬間、Sがそれを受け止める。
「だ、大丈夫、C君…っ!?」
「あ、ああ…ありがとう、Sちゃん…」
二人がそう話していると、それを見ていたA子が言う。
「ごめんね、C君…」
「ぼくは全然大丈夫だよ…!
あと、これからはもうちょっとゆっくり漕いでね…?」
「うん…」
そんなことを話していると、公園の入り口から聞き覚えのある声がする。
「おーいっ!!みんな、来たよー!」
その声の主は、Dだった。
「Dちゃん!」
Sが、Dに声をかける。
「Sちゃん!それにみんな!私、ちょうど歯医者から帰ってきて、公園に遊びに来てみたんだけど、結構人集まってるね!」
「うん、Dちゃんも一緒に遊ぼう!」
「遊ぼー!」
BとA子が言う。
そして、Dも混ざり、A子たちは再び遊び始めた。
しばらく経ち、五人は休憩も兼ねて、公園にあるベンチで雑談を始める。
「この前、近所のおばあちゃんに玉ねぎもらってねー!」
A子が、のんきにそんな話をすると、
「……あ。」
Dが、急に声を出す。
「どうしたんだい?D。」
Cは、疑問に思い尋ねる。
「い、いや……」
そう言って、DはチラッとSの方を見る。
よく見ると、Sは一人、目を輝かせていた。
「玉ねぎといえば、他の野菜に比べて栽培の期間が長くてね!それでね、ペラペラペラペラ………」
そして、早口で玉ねぎについて喋り出した。
「あぁ…始まっちゃった……」
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作者名:える/妹 | 作成日時:2021年3月22日 1時