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驚いた顔で、沖田隊長が振り返る。
 
飽きるくらいに見た筈の彼の顔をまっすぐ見るのに、こんなに緊張する日が来るとは思ってもみなかったな、なんてのんきな事を頭の片隅で思った。


「……何でィ」

「あ。え、と」


尋ねられて、初めて続けるべき言葉がない事に気付いた。と言うか。


衝動的に話しかけたせいで何言えばいいのか分からない……!!


何も考えずに声を掛けてしまった数秒前の自分を本気で呪ってしまう。


何で何も考えずに呼び止められたの私!!?馬鹿すぎか!!?

この空気で「やっぱ何でもありません」とか口が裂けても言えないんですけど!!!?

あぁあ、何でもいいやとにかく何か適当に……!!!


「……た、隊長は……」


と、完全に焦りで混乱した私は、深く考えもしないまま、思い浮かんだ事を愚かにもそのまま口にした。



「その……。

私の事、どう思ってるんですか?」


「………は?」



――しん、と静寂が廊下に満ちた。


沖田隊長は硬直していた。もうそれは目に見えて。

そして私もまた、自分にびっくりし過ぎて硬直してしまっていた。


な、何を聞いてんだ私はァァァァァァアア!!!!??

何で本人に聞いちゃうの!!?教えてくれる訳ないじゃん、馬鹿か、馬鹿だよね!?沖田隊長も「何言ってんだコイツ」って顔してるし!!!

うんちょっと今はその気持ち分かる私もそう思ってるから!!!


内心で大絶叫しながら、「あ、えー、いや、その」と口からは更に意味の分からない言葉が漏れ出る。


何なんだ、もはや何を言いたいんだ私は!!でもってどうしたらいいのこの状況!!?

いっそのこと誰か隊士が通りかかって「何してるんですか?」的な質問をしてくれたりしないかな!!?


――とかぐるぐる考えつつ、ひたすら冷や汗を流していると。


「……それ、どういう意味で聞いてんだ?」

「へ?」


思った以上に真面目な声で、隊長が聞いてきた。意外すぎて、「どう、って」とうろたえているのが丸わかりの声を発してしまう。


「その、前に隊長が怒った時に、『俺の気持ちも知らねェで』って言ってたので、考えてみようかと……」


尻すぼみになりながら答えると、隊長は。


「……はぁ」


――何故か、深い溜息を吐いた。

そして、「一瞬でも期待した俺が馬鹿だった」と呟く。


「た、隊長?」


訳が分からないが、何やら雲行きが怪しくなっていることは感じ取れた。戸惑っていると、じろりと鋭い目で睨まれ、身が竦む。


「――紛らわしいんだよ。そういう所が」

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伽那 - 一言で言うとこれめっちゃ好き (2019年11月26日 22時) (レス) id: dad38348f0 (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - 沖田総悟さん» ありがとうございます!!もう!受験早く終われ!!!(泣)じわじわ更新ですが頑張ります! (2018年1月5日 8時) (レス) id: 3282eb2821 (このIDを非表示/違反報告)
沖田総悟 - とっても面白かったです!!キュンキュンもするし、見ながら泣きました‥。更新がんばってください!そして、受験ガンバってくださいね!!応援してます!! (2018年1月4日 19時) (レス) id: b86e1fcd7d (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - にんじん  さん» あぁありがとうございます!!(泣)あと9日なんですよねー……ハハ。頑張ります! (2018年1月4日 14時) (レス) id: e79ecf6629 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん   - 受験頑張ってください!応援してます! (2018年1月4日 14時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霜夜華 | 作成日時:2017年9月29日 20時

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